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ターコ。それはティー




「お前泣くほどシカちゃんのこと好きなの?」




兄貴にこれまでの経緯を全て話した。


最後の方の…サイが好きとか嘘を言ったぐらいから鼻水が垂れてきて、声が小さくなって何を言ってるのか聞き取りにくくなったのが自分でも分かった。




「わか、っない…でもっ……考えた、くるっ、い…」

「あほ。少し落ち着けや。アップルティー入れてやったから」




あんまりティーは好きじゃないんだけど…。


それくらいは兄貴も知ってると思う。


でもせっかく入れてくれたからちびちび飲む。


やっぱり好きじゃない。


私があんまり好きでもないアップルティーをちびちびと、飲み終わるまで兄貴はそこらに置いてある雑誌を黙って読んでいた。


それこの前も読んでたね。




「名前、お前分かってる?」

「……何を?」

「苦しい思いしてんのは名前だけじゃないのよ」

「は?」

「は、じゃねー。お前自分だけとか思うなっての。シカちゃんだって苦しいはずなんだ!それに俺もお前に毎日そんな顔されてっと気分乗らねーし。分かったか、ガキ」




何でシカマルも苦しい思いするわけ?


私には兄貴が言ってる意味がよくわからない。




「あー…、それともう一つあるわ。お前に言っとくこと」

「なに」

「心の中でいくら相手を強く想ったって好きって気持ちが伝わるわけない。ちゃんと声に出さないとな。…まぁ、そんぐらい知ってんだろうけど」




分かってるも何も言葉を返すことが出来なかった。


その後兄貴はお前なりに頑張ればいいよ、なんて言って自分の部屋に戻った。


聞いてもらって少し気持ちが軽くなった、気がする。


今すぐは無理だろうけど私頑張るよ。


珍しく兄貴の目が真剣だったから、ね。






ターコ。それはティー
(ありがと、お兄ちゃん。)











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