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ターコ。それは嘘




シカマルの言葉が頭の中で響いていた。




「……いるよ」




私このまま告白する気?


シカマルの質問に期待を抱いたりはしない。


……たぶん。


シカマルをチラっと見ると口を開いた。




「それって「サイ!」




シカマルの言葉に続くのはきっと誰?なんだろうな。


けど何を恐れてか、臆病な私はシカマルの言葉に自分の言葉を被せた。




「私、サイのことが好きなんだよね」




違うって分かってる。


私、何言ってるんだろ。


好きなのはサイじゃなくて目の前にいるシカマルじゃん。


私ばかだ。


シカマルの声が聞きたくないと思ってサイのどこが良いとかなんとか無意識に早口で言ってる。


サイは悪いヤツなんかじゃない。


逆に良くしてくれるし、余計な一言さえなければサクラのグーが飛ぶこともないだろう。


サイ以外の誰もがそう思ってる。


冷たくなった空気の中、黙って私の話しを聞いていたシカマルが私を制した。




「分かった。サイの奴な……。んじゃ、俺帰るわ。名前、頑張れよ」

「ん。ばいばい」




こっちを全く見ずに歩くシカマルは何を考えているんだろう。


私が咄嗟についた嘘を本当に応援しようとしている?


それとも怒ってる?


そういえば些細なことでもケンカなんてしたことないな。


ナルトやキバに対してもシカマルは怒ったりしない。


怒ること自体めんどくさいのかな。


怒ったらシカマルはどんな顔をするんだろうか。


更に眉間にシワがよって目付きが悪くなりそう。


声も低くなって怒ってますオーラが凄そうだな。


私重症だね。


あーあ、また悩みだよ。






ターコ。それは嘘
ねぇ、シカマル。
(好き、好きだよ)











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あきゅろす。
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