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ターコ。それはあなたの一言




「久しぶりだな、名前」

「そ、だね」

「……あ、店番しなきゃ。またねー名前にシカマルー」




立ち去る間際にいのが私に近付いて一言言った。


…店番、嘘だよねいの。


どうしよう、この空気、速くなる鼓動。




「名前、時間あるか?」

「あ、うん」

「だったら行こうぜ」




それから話さなくなったシカマルの後ろ姿を見ながら歩いた。


どこに行くか、私には分かる。


シカマルのお気に入りの場所。


私も好きな場所。


辺りには草木しかなくて、海の見える丘。



何度も来ようと思っていたけどシカマルのお気に入りの場所だし会ったら気まずいと思って足を運ばなかった。


ここに来るのも久しぶりだろ、と苦笑するシカマルに頷いた。


シカマルと距離をあけて座ると喉で笑うシカマルが目に入った。




「お前、最近どう?」

「ど、どうって何が?」

「あー色々と」

「…毎日楽しいよ。さっきみたいにいのと話したり、家ではやりたい事やってる」

「そうか」




私今、シカマルと普通に話せてる?不自然じゃない?


眉間に皺を寄せて黙り込むシカマルをカッコいいと思う。


自分の気持ちに気付くまで思ったことなかった。


どくん、どくん


音が、離れたシカマルに聞こえたらどうしよう。


有り得もしないことを考えていた。




「好きな奴いるのか?」




もう帰りたい、そう思った時にシカマルから発せられた言葉は私の鼓動を更に速くさせた。






ターコ。それはあなたの一言
((どう答えればいいんだろう))











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