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ターコ。それは放課後




「ちょっと名前!!どういうことになってんのよ、アイツの頭がイカれたわけじゃないわよね」




いのに話し掛けられるまで動けずにいた私はサイが帰っていたことにも気付かなかった。


私の両肩に手を置いたいのはとりあえず座ってと私を席に着かせ、いのはサイの席に座った。




「で、なんでアイツあんなキレてたの?」




チョコレートに覆われたクッキーを食べながら目をこちらに向けて聞いてきた。




「え、知らないよ。私だってびっくりしたんだから」




サイの机に置かれているお菓子の袋の中から勝手に一枚取って口に入れた。




「は?絶対あんたでしょ、犯人」

「犯人て……私は本当に知らん」

「えー、だってアイツがキレることないって」




ほんと、私初めて見たかも!いのは笑いながらまた一枚クッキーを食べた。




「私だって初めて見たって。あの音、最初は何か落ちたのかと思ったさ」

「私もそれ思った!でもそっち見たらシカマルでしょ?とうとうおかしくなったのかと思ったけど」




そうじゃなかったみたいね。


笑っていたいのは少しだけ眉間にシワを寄せた。




「ねぇ、名前」

「ん?」

「サイと何かあったでしょ」

「……ない」

「あのね、私に嘘が通じるとか思ってんるの?あんたのことなら何でも分かるわ」




そう言ったいのはいつの間に出したのか、紙パックに入った紅茶を飲んだ。




「告白された?」




小さな声で言ったいのに、小さく頷いた。




「で?あんたはなんて言ったの?」

「なにも」

「はい?」

「だから、なにも言ってない」

「いや、意味わかんない」

「サイに良い返事待ってるよ、ってそう言われただけ」

「ふ〜ん」




自分から聞いてきたくせにその反応かと言いたくなるような返事をしたいのに笑いそうになった。






ターコ。それは放課後
((アイツ黒板殴った時、サイのこと睨んだのよね))











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