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NARUTO 長編小説



世界が鮮やかに色付いてく。

そんな気がした。









「ヨルは昼何してんだ?」

それは他愛もない質問だった。

「……?」

その問いにヨルはまたもや首を傾げた。


「…なに?『ひる』わから、ない」

「は?何言ってんだよ。昼。今の逆の時間だよ」

「…?」


大きな空色の瞳に偽りの影はなく、本当に理解していない事を映していた。


「昼だよ、昼!外が明るい時だよ」

「…あかるい、なるの?ヨル、あかるい、しらない」


明るい事が解らないと言ったヨルに、今度はシカマルは首を捻る。


「な…に言ってんだよ。昼間は外明るいだろ?太陽が出てるから」


何故か胸がざわつく。

自分は『ヨル』と言う少女を知らなさすぎるのではないか…と。


「『たいよう』…て、なに?」

刹那、理解した。

彼女は『夜』しか知らないのだと。










それからシカマルはヨルに根気良く色々な事を教えた。


世界には『昼』と『夜』が有ること。

見たことのない物や動物。

言葉や気持ち。


ヨルに出会う事によって色付いた世界。

それを今度はヨルに教えてゆく。




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あきゅろす。
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