◇夜空に謳う◇
2
「賭って、何すんだよ」
「簡単だ。彼奴が何日で
『自殺』するか、だ』
ゴク…と何人かが息を飲んだ。
「それは…ヤバくね?」
「だよな…流石に…」
引きつった笑みを浮かべて焦りだした奴等を睨む。
「ハッ、何ビビってんだよ。俺達は未成年だぜ?罪に問われるわけじゃねぇ」
「け、けどよ…」
チッ。
役にたたねぇ奴等だな。
「─やれ」
声を落として睨み付けると、コイツ等は渋々と頷いた。
その日から今まで以上に彼奴を叩きのめした─。
そして
空気をつんざくブレーキの音と
鈍い衝撃音──。
彼奴は俺の目の前で
交差点に飛び込んだ──。
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