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◇夜空に謳う◇


「──お前の言葉なら姫さんに届くかもしれん…て、俺は直感した。

悔しいけど、俺等ではアカンのや…」


買い被りすぎだ。
俺は…アイツを…。


「…、ちゅー訳で。頼んだでぇ〜」

軽そうにヒラヒラと手を振る侑李の眼に冗談は含まれて居ない。

本気でアイツを想ってるんだな…。


「ホンマ、頼むわ。

──…神夜を、助けてくれ」


「───っ」


何かが突き刺さった様な気がした。


救える、だなんて思えない…。

俺が彼奴にしてきた事は…一生消えないんだ。


けど、ほんの僅かな可能性でも俺にあるなら…




今度は間違わない─。




絶対に
もう傷つけたりしない。








*****


「……」

「……」


朝っぱらから会いたくねぇ野郎にバッタリと出くわした。

うろ覚えだけど、昨日の夜と服装が変わってねぇ所を見ると朝帰りか。


「…彼奴と、何を話した」

意外にも先に沈黙を破ったのは美波だった。

「は?彼奴?」

「侑李だ」

どうやら俺が侑李と消えた事を知ってるらしい。

「…別に、」

「…チッ」


何で俺が舌打ちされなきゃなんねぇんだよ。



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あきゅろす。
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