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◇夜空に謳う◇



「俺は…、彼奴と同級生…で、…2年前から彼奴を探してた」


まだ…こいつを信用した訳じゃねぇ。

重要な部分を伏せて掻い摘んで話した。


「2年前…て、確か姫さんが入院してた頃やな」

「っ、何で知って…」

「俺、姫さんとは中2からの付き合いやもん」


て事は彼奴が中1の頃から知ってるって事か…。

「あの時の事はよぅ覚えてる…」


どこか虚ろに話す侑李に、俺は拳を握り締めた。
入院していた事は知ってる。

─あれは、あの事件は俺のせいだ…。


「俺等も…夏樹さんもみんなが泣いとった…」


─夏樹?

初めて聞く名前に無意識に苛立つ。


「あんなちっちゃい体で、ホンマなら死んでもおかしぃない怪我で…ずっと意識が戻らんで。
姫さんが目を覚ました時初めて神様っちゅーのを信じたわ」

ははっ、と苦笑する侑李に無意識に眉を顰めた。

俺が…彼奴を追い詰めた。

だから彼奴は…ッ。


「…ホンマ言うたら、俺お前が現れた時、ボコったろ思たんや」


笑顔で恐ろしい事を言うなよ。


「けど、やめた」

「どうして」

「お前、もしかして気付いてないん?」

「?」





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あきゅろす。
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