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◇夜空に謳う◇



女みてーな名前だと言えば「漢字は格好えぇで?」と、紙に『侑李』と書いた。

…普通だ。


「で、姫さんとはどーゆー関係?…の前に時雨の質問に答えたらなアカンな。
何が知りたいんや?」


「……彼奴の…、『神夜』って呼ばれてる奴の事が…知りたい」


「へぇ…。もしかして知らんとアソコに来たん?」


正直興味本位であの場所に行った。

…噂を聞いて─。


─『銀髪の美人がウリをやってる』─


驚きと同時に興味が湧き上がった。
─彼奴以外にも銀髪の奴が存在する事に。


まさかそれが…佐野神楽だなんて、思いもしなかった。


「…噂を…聞いたんだ。─…『銀髪の美人がウリをやってる』…って」


ただ確かめたかったのかもしれない。

もし…

もし彼奴なら合って伝えたい事がある─。

だから『銀髪』と云う単語に反応した。


「は〜。んな噂流れとるんや?」

「…噂、じゃなかったけどな」

「あ〜ちゃうちゃう!『ウリ』やない。『恋人契約』や!」


恋人…契約?


「なんだ、それ」


「ホンマになんも知らんとアソコに来たんや…」

呆れた様に侑李は肩を落とした。



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あきゅろす。
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