睡魔におまかせ
「あーあーあー…」
ドォオーーン!
ガシャン!パリン
ドカーーン!!
騒音の中で眠そうな少女が1人
「勝てる訳ないのにぃ」
私は白髭海賊団の一味。
二番隊の隊長殿に誘われて乗船してからかれこれ3年経ちますか…
今は身の程知らずの海賊どもがこの白髭海賊団に攻撃を仕掛けてきてて、つまり現在戦闘中。でも面倒だし助太刀も要らなそうだから私は休憩中。ふう。
あ!噂をすればエース隊長発見!あんな所で寝てる……戦闘中にけしからんなぁ、(人の事言えない)起こしてやろっと!
戦闘から少し離れた日陰。
「スー…スー…」
規則正しい呼吸をするエース隊長。相変わらずどこでも寝れるんですね!(のび太か!)まあいつもの事だけど。っていうか、さっきもチキンライス枕にして寝てなかったっけ?
あ、でもよく考えたら普通の寝顔はレアかもな!
いつもはこんなまじまじと見れないしね、料理に隠されて。
おっ、まつげが意外と長い。
女の私より長いんじゃないの?
ムカツクなぁ、鼻つまんでやる
あはは!フガって言った…!ぷぷっ
そばかすも何かかわいい…
数えてみようかな、よし!
1、2、3、…4……
にーしーろーやーと、
にーしーろーやーと、
にーしー…「おいなまえ」
「ぅおひゃっ!エース隊長!」
そばかすに夢中でバッチリ開かれた目に気付かなかった。迂闊にも!!
驚いてる私を一瞥して、おひゃって何だよ、と呟いたエース隊長。
「何してんだ」
「戦闘中に寝てるなんてダメなんじゃないですかっ」
「答えになってねェし、サボり魔のなまえに言われたくねェな」
「だってなんかエース隊長の顔見てるのが面白くて」
「ほぉ〜お、面白いとは失礼な奴だ」
「あ、ごめ「そんな面白いなら、」
もっと近くで見るか?
そう言ってニヤリと笑った彼。
次の瞬間、
唇に降ってきた柔らかい感触と
ふわりと香る太陽の匂い
「じゃ、おやすみ、なまえ」
そして再び目を閉じた。
………いい今のって、
…キキキキスだよね!?!?!?
…キ、キスされた!!
今起こったことをようやく理解した私の頭
同時に頬にカーッと熱が集まるのを感じた。
あ、えっと、と、とりあえず海水浴でもしてこようかなっ!うんそうしようそうしよう!ちょっくら頭冷やして来ようハハハハハハハハハ
私は海水浴と言う名の自殺行為(私は能力者だ)を決行すべく立ち上がろうと腕に力を込めた、が
いつの間にかガッチリと腰に回された腕が許してくれなかった。
ももももう無理っす!!恥ずかしボルテージ(?)MAX!!
てゆうか私今のが初なんですけど!ファーストキスだったんですけど!レモン味なんて嘘じゃないかぁああっ!
「ちょ、だ、誰かーー!助けてーーぇ!!変態いいい!離せ変態ぃい!」
甲板にいるのは、その様子を眺めて「またあの2人か」と笑うクルー達(あっという間に敵群を片付けた)、寝たふりで反応を楽しむ半裸男と、顔を真っ赤に染めて身動きの取れないパニック少女
睡魔におまかせ
(ファーストいただき〜ぃ)
(な、なんで知って…!)
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その日以降後スイッチオンしちゃった隊長の愛情表現からなまえが逃げ惑う的な話を考え中です★←
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