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45 夢の中は治外法権ー2ー


夢とわかっていて見る夢がある。

それは覚めれば儚く、空しい。けれどいつの間にか、自分では操ることのできない夢というものを楽しみにしてしまっている自分が、いる。そんなことは彼に対して失礼だということも、怒らせてしまうということもわかっている。

わかっているけど…わかっていながら、僕は。


僕はルルーシュに夢中だから。


夢の、中で?






バタン、とドアが閉まる音がした。それも壊れるのではないかと思うほどの大きな音で。半ば無理矢理押し込まれるようにその部屋に入れられた僕は、びっくりして振り向くと、そこには、うつむいたルルーシュ。

「どうしたの…?ルルーシュ」
「はぁ…はぁ…スザク…俺…」

息を荒くした彼。既に顔が赤い。今日は僕たちは二人とも体操着姿だった。自分自身もしっとり汗をかいていて、どうやら体育の授業が終わった直後の事らしい。と、夢の中で僕が夢を冷静に判断している。

「ルルーシュ?」

あくまで僕は冷静だった。ふらふらと近づいてくるルルーシュを待ちかまえてその腕に抱きとめる。

不思議と、薄い体操着地から感じる彼の肌の感触、身体の細さ、彼の匂いまでリアルに感じた。夢であるはずに。

「ルルーシュ、ココ、凝ってる」
「ん……っ」

擦りつけられた胸に感じる二つの突起。服ごしにその存在が伝わってきた。密着した身体を離して服の上から触ると、ルルーシュはびくりと身体を震わせた。

「んっ…スザク……その…」
「わかってる…顔をあげて?」

そして恥ずかしそうにだったが、ルルーシュは僕を求めた。どきりと胸が跳ねたが、僕はまず彼の顎を掴んでうつむいた顔を上向かせ、キスを送った。激しく舌が絡み合うディープキス。じわ、と口内に唾液が分泌され、それを舌を通じてルルーシュに分けあたえていく。こくり、とルルーシュがそれを飲み込み、そのことを確認すると、今度はちゅ、ちゅ、と小さな音を立てながら優しく唇に吸い付いた。

「んふ……」

間から漏れる彼の吐息がいやらしく、僕はどんどん夢中になっていた。

「体操着…薄いから、すぐに勃ったのわかっちゃうね」
「やっ……」

ぴっちりとした体操着のスパッツ。漸く口を離して見ると、ルルーシュのそこは既に盛り上がり、その存在を示していた。見られたことにより恥ずかしいのか、咄嗟にルルーシュは手を伸ばした。だが、僕はそれをやんわりと阻止し、手首を掴んでそのまま身体全体を
引き寄せた。再び重なる唇。密着した身体。そして僕は、キスをしながら手首を掴んだ方とは反対の手でルルーシュの体操着の上着をめくり、そのままスパッツの中へと忍ばせた。

「スザク……っあ!」
「ルルーシュ、すごく可愛い…」









「起きろ馬鹿スザクー!!!」
「ぐはっ!!」

叩きつけられたのは柔らかいけどそれなりに痛い羽毛のクッション。その痛みに、一瞬にして僕は現実に引き戻された。目の前に居たのは、Tシャツを着たルルーシュ。

「馬鹿が!お前、変な夢を見ながら俺を襲いやがって…!」
「はぇ…?」
「体操着がどうとか…お前、一体どんな夢を見ていたんだ!」

そうだった。僕はルルーシュの家に泊まりに来ていて、それで一緒に宿題をやり、夜遅かったから一緒に隣で寝て…と、夢からどんどん現実に戻っていくのを感じた。どうやら僕は夢を見ながら本物のルルーシュを襲っていたらしい。ああ、なんということをしてしまったのかと、夢から覚めた悲しみよりも、後悔が襲ってきた。

「フン、今日はめずらしく何もしないから一緒に寝ようなどど言い出すから…素直に寝たが、
もう懲り懲りだな」
「え…!ああ…そんなこと言ったんだっけ……って、や!待ってルルーシュそれは君が…」
「聞くか!」

と怒ってルルーシュはシーツにくるまりベットの端に行ってしまった。向けられた背中には「近寄るな」と書いてあった。













*体操着、凝ったちくび(透ける)と、もりもりスパッツがかきたかっただけです(…)
うわーんなんかすごい話がまとまってないよー……orz

拍手してくださった方、ありがとうございました!

07.10.06 踏桜



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