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山本要様へ 「M,Lapis Lazuli」踏桜マリアより
 相互御礼小説




システム オール レッド







誰もいない、と信じたい、放課後の学園。授業は数十分前に終わっている。帰宅する生徒、部活動へ行く生徒、友達と談笑する生徒。生徒らの行動パターンは実に様々だ。けれど、今はそのパターンの多さがルルーシュの心をより一層不安へと導いていく。
「は……あん、ふ……っ」
この学園は広い。そしてそれ相応の生徒数も誇っている。もちろんこの施設も学園内には無数存在している。…ここは、その中でも比較的使用頻度が少ないであろう、校舎の隅に位置する……
「スザク……や、っ……ぁ」
「ルルーシュ、こんなところでするなんてはじめてだから……興奮してるんじゃない?」
「ば…か、そんな…こと!」
目の前には、綺麗に磨かれた大きな鏡。目下には手洗い場。そして不思議なほど響き渡る二人の声。…ここは、トイレである。
「ごめんね、でもルルーシュが悪いんだからね……。生徒会行く前に…一回だけで…いいから…」
「何を…馬鹿な……っ」
既にズボンを膝まで下ろされ、太股を撫でられているルルーシュは、スザクに背後からがっちりと上半身を捕らえられ、抵抗できない状態にいる。しかし、一度火のついてしまったスザクを下手に刺激すると取り返しの付かないことになるというのを既に学習済みであるルルーシュは、自分の身を案じ、下手に抵抗をしない事にしていた。
「ルルーシュ、ここ、触るからね…」
「ひ……ぁ、ん……っ!」
自身を直に柔らかく握りこまれ、直接的な快楽に甘く腰が痺れ、ルルーシュは立った姿勢から膝をかくんと曲げ、段々と崩れて落ちていく。しかしそれをスザクは許さず、もう片方の腕でルルーシュの胴体を抱え、背後からより身体を密着させて彼の耳元で囁いた。
「いつもはここで一回イかせる…けど…、…今日は時間ないから、ごめん、このまま後ろ慣らすね」
「……お前!こんなところで最後までする気なのか……!」
「え……だって、僕のもう、こんなだし」
「コラ、お前…………っ」
「力、抜いてて」
言葉で抵抗をするルルーシュに有無も言わせず、スザクは後腔を慣らし始めた。片腕でルルーシュの身体を支えながら、先刻前を弄った所為で濡れたもう一方の手で丹念に、しかし迅速に、堅く閉じた後腔を解していった。
「ん……ん、……く…」
スザクの指がどんどんと中に進入し、蠢く様子に、ルルーシュは身を悶えさせながらも必死にその衝撃に耐えた。自分の中が他者によって拓かれていくという恐怖と、既に身体が覚えている快楽に対する期待が入り交じり、何回スザクと情交しても消えぬこの感覚にルルーシュは混乱した。だが、早急なスザクの指の動きは止まらず、ついに3本目の指が挿入されていくのがわかった。自分の先走りの液体を塗り込まれ、どろどろになった胎内、その中に蠢くスザクの少し骨張った長い指。
「は…ぁ、スザク……もう……っ」
一刻も早く、この、いつ誰かが来て、見られるかわからない状況を回避するべく、ルルーシュはスザクを求めるような言葉を発したのだが、スザクはその言葉をただ単純に受け止めたらしく、くすりと黒い笑みを浮かべた。
「うん、もう、僕も我慢できない、よ…。」
スザクは、挿入していた3本の指をあっさり引き抜き、荒い息まじりでそう言いながら、熱い楔をルルーシュの後腔の入り口に擦りつけた。
「は…ん…っ」
勝った快楽への期待が、ルルーシュの身を震わせた。

だが、その後、ルルーシュはさらに身体を震わせることになる。

「ルルーシュ、一旦個室、入るよ」
「え?」
「誰か、来たみたいだから」
「な…っ!」
突然スザクの動きが止まったかと思いきや、顔を上げ、まるで犬のように聞き耳を立て、外に誰かが居ると知らせてきた。ルルーシュがその知らせに混乱している間に、スザクはへっぴり腰の彼の身体を抱き上げ、トイレの一番奥の個室に入った。まるで赤ん坊を抱っこするように正面から抱きしめ、腰と尻を掴み、脚を背中に回させる。そしてスザクはそのまま洋式のトイレに座り、また外の音に聞き耳を立て、集中し始めた。スザクに誰かが来ると言われたものの、ルルーシュにはその気配が全く感じられなかった。流石ユーフェミアの騎士にもなる一流軍人と言ったところだろうか。それともあまりにルルーシュが情交中であれ、無防備なのだろうか。
「入って、来るね」
「くそっ………」
よくよく聞いてみると、男子生徒二人組、だろうか。が、何やら笑い話をしながら、今まさにルルーシュらが居るトイレに入って来るところだった。 向かい合う形で抱かれ、スザクの上に座らされているルルーシュ。もちろん、寸前の所で個室に駆け込んだのだから、互いに下半身は何も纏っていないような状態であった。素肌にスザクの服や、固く起立したものが触れ、ルルーシュは声を出さないように息を詰めた。そして触発された感情を少しでもやり過ごそうと、スザクの首に腕を回した。 だが、それがいけなかった。
「寸止め、辛い?」
嫌に楽しそうな声で小さくスザクが耳元でルルーシュに囁いてきた。その瞬間、ルルーシュは腰にずくりと何かが芽生えるのを感じ、急いでスザクから距離を取ろうとした。
「だめ」
けれどそれもこの体勢では不可能なことだった。あっさり腰を取られ、ついでにぐいっと引き寄せられた。その所為で、今度は太股ではなく、起立している互いの性器が密着してしまい、ルルーシュは目を見開いて、驚きの声を上げようとしてしまった。
「っ………!」
だがそれももちろんスザクは許しはしなかった。腰を掴んでいる手ではない方で口を塞ぎ、上がりそうになった声を止める。するとルルーシュの顔は恐怖に青ざめていたものから一気に薄紅色に変わり、終いには涙を一粒流し始めた。視線で一生懸命、止めてくれ、と訴えているのがわかる。スザクはその視線に、ルルーシュには悪いと思いつつ、自分の欲が煽られるのを感じた。 まだ男子生徒らはトイレの中に居て、ぐだぐだと他愛もない話をし始めている。
「(…いれるよ)」
「………っ!!!」
口の動きだけでそう伝えてきて、抵抗するルルーシュをよそに、スザクの熱い性器が胎内に侵入してきた。ぴりりと全身に走る快楽を塞ぐかのように、さらに強く口を掌で覆われ、ルルーシュはその宝石のような瞳からまた涙をぽろぽろと零した。しかし、
何か、変な物音がしなかったか?
と、突然一人の男子生徒が言い、トイレは沈黙に包まれた。瞬間、ルルーシュは見るからに身体を硬直させ、困惑の瞳でスザクを見詰めた。もちろん口はまだ塞がれた状態で、鼻から息を吸わなければいけなかったのだが、それすらも必死に抑えているようだった。そんな、ルルーシュが緊迫した最大のピンチを訴えても、スザクの眼はまた嫌に楽しそうで、ルルーシュはますます困惑した。
気のせいだろ?でさ、その話なんだけど…
しかしもう一人の生徒は気づかなかったようで、話をまた元に戻そうとした。ルルーシュは本当ならさっさと出て行って欲しいのに、と内心舌打ちをした。 既に胎内にしっぽりと収まっているスザクの性器。体勢の所為もあるのだろうが、正直、挿入されているだけでもかなり圧迫感があり、口を塞がれ、呼吸すらままならないルルーシュにとって今はまさに拷問のような状態だった。けれど、悲しいかな身体は快楽を享受しているらしく、性器はしどどに先走りを垂らし、後腔は、スザクのを離さないとでも言うかのように、きゅ、きゅ、と強く締め付けている。動いてはいないので、逆にスザクの性器の形や熱などをリアルに感じてしまい、ルルーシュは身を震わせながら、何かに縋るように、必死にスザクに抱きついた。 この熱をもっと自分の奥まで打ち付けて欲しい、もっとスザクをしっかりと感じたい。と、焦らされた快楽が、いつの間にかルルーシュの中で膨張し、貪欲なまでにスザクを欲してしまっていた。
「(スザク………っ)」
ルルーシュは、自らスザクの唇に吸い付いた。

それからしばらくし、男子生徒が漸くトイレから出て、話声が聞こえなくなるまで、ルルーシュはスザクと唇を合わせた。しかし聞こえなくなってからは今度はスザクから舌を絡ませ始め、唾液が舌とぶつかり合う水音がするまでの濃厚なキスに変わっていった。
「よく、我慢したね」
舌が痺れるまでキスをした後、スザクは涙が伝うルルーシュの顔を見ながら優しく微笑んだ。その中に幾分か黒いものが見えたのは気のせいではないだろうが、そんなことも今のルルーシュにはどうでもよかった。
「スザク……あ、も……う」
「ん?」
「我慢……できな……!」
「うん。僕も」
珍しく余裕のない言葉を漏らしたルルーシュ。散々締め付けられたスザクの性器は既に限界まで膨張し、ルルーシュの性器もまた、どろどろに濡れて一刻も早い絶頂を求めていた。数分間、ずっときつく性器を締め付けられ、我慢していたものを一気に爆発させるようにスザクは下から勢いよくルルーシュを突き上げ、ルルーシュもまた必死に腰を浮かして快楽を求めた。
「は……ぁあ!あ、あ、あん……っ」
先刻までルルーシュの口を塞いでいたスザクの手は、いつの間にかルルーシュの腰に添えられ、スザクの腰の動きと共に、上下に揺さぶっている。動きは段々と乱雑かつ強烈なものになっていき、程なくして二人は同時に絶頂を迎えた。
「ひゃ、あ、ああー……っ!」
「ん……くっ、あ……ぁっ」
我慢していた分か、この状況か、体勢か、いつもより絶頂が激しい気がした。中出しは本当はして欲しくはなかったのだが、ルルーシュにはそれを制止する余裕もなかった。胎内に広がる熱い飛沫に、ルルーシュは酔いしれるように眼を閉じ、この後の生徒会をどう乗り切るか、もういっそこのままサボってスザクと……と、快楽と疲労で働かない頭でぼんやりと考えていた。





fin


切腹…OTL
07.9.7 踏桜マリア++



あきゅろす。
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