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45 夢の中は治外法権









夢とわかっていて見る夢がここ最近よくある。
現実にはありえないだろう、ということを、しかも嫌にリアルに見てしまう。
夢の中で夢とわかっていて、けれどその状況があまりも魅力的過ぎて。
ついつい、もうちょっと寝ていたいな、などと思ってしまうのだが、いざ現実に戻ってしまうと、これほど虚しいものはない。

残るのはどうしようもない虚無感と、身体の中心に渦巻く、熱。

スザクは今日も朝一番から盛大に溜息を吐きつつ、昂ぶってしまった己の性器にこっそりと手を這わせた。
熱い息を小刻みに吐き、手を動かしながら、先ほど見た夢を思い出す。

「ル、ルー…シュ…っ!」

そのままびくんと喉をのけ反らし、スザクは小さな射精をした。
同時に手に広がる嫌な感触。熱は少し解消されたが、虚無感だけはますます大きくなっていった。

「はぁー……欲求不満なのか、な」

スザクは小言を漏らしながらうな垂れた。
ベットの上でただ一人、最愛の恋人を想いながらの朝は何度目になるだろう。
また、彼に会いたくなってきた。

「可愛かったなー……ルルーシュ」

思い出して、膝を抱えてスザクはさらに気持ちを沈ませた。
今日の彼は、それはそれはいつも以上に可愛かったのだ。

あんなルルーシュ、天と地がひっくり返ったとしても有り得ない。







「にゃーお」
「ルルーシュ!?」

目の前に居たのは、黒い猫耳をぴゅるぴゅると震わせ、ベットの上で正座するルルーシュ。
洋服は身体の細さを強調するような黒のタンクトップ。腕には肘上までの黒くて長い手袋をはめていて、下は同じく黒のビキニ一枚。
よくよく見るとしっぽまで生えている。

「ご奉仕する、にゃん」
「うーわわわわわ!!!ま!待ってルルーシュ!!」

いきなりベットに押さえつけられてズボンを引きずりおろされた。
ルルーシュは、慣れた手つきでスザクの性器を取り出すと、ソレを一気に口に頬張った。
熱い口腔に包まれ、突如びりびりと走る快楽の電流。抵抗する気をなくしてしまいそうな壮絶な刺激だった。

「ん、く……あむ」
「ひ…っ」

性器に絡んでくるルルーシュの舌は本物の猫のようにざらざらしていて、それがまた絶妙な快楽を引き出していく。
くちゅくちゅと淫らな水音を立てながら、既に彼の口に入りきれないほどに膨らんだ性器を必死に愛撫する彼。
やはり息苦しいのか、先ほどまでぴんと立たせていた耳やしっぽをたらりと下げていた。
それが何とも扇情的というか、なんというか………

「もう駄目!ルルーシュっ!!」

今までにないくらいの早さで絶頂に追い上げられ、スザクはルルーシュの口から性器を引き抜こうとした。
細い肩をぐ、っと掴んで押したが、不思議とびくともしない。
それどころかルルーシュは性器を頬張りながら余裕の表情でスザクを見上げて微笑んだ。
うっすらと上気した頬、口いっぱいに銜え込んでいるのは己の性器、垂れた猫耳とゆらりと揺れるしっぽ。
どろどろに濡れそぼった口元、そしてそこから覗く小さな、牙。

「スザクの、飲む、にゃん」

そんなの、先端に差し込まれたら!

「ふ、ああっ!」


……コレは、己の欲望の化身なのだろうか。



悶々とした気持ちで軍に向かい、一通り軍務を済ませると、珍しく今日は早く上がって良いと上司のセシルに言われ、さくさくと制服に着替えて学校へ向かった。
と言っても時刻はもう夕方で、学校へ着く頃にはもう生徒らは放課後に突入している。
ここ最近は仕事も忙しく、あまり学校へ行ってなかったスザクは、それでも生徒会だけでも参加しようと
走るスピードを早めた。

校内を一目散に駆け、やっとのことながら生徒会室に到着し、息を整えながらドアを開いた。

「こんにちわー。すみません最近………。っ!?」
「ああスザク。久しぶりだな」

出迎えたのは、真っ黒な…

……夢とわかっていて見る夢がここ最近よくある。
欲求不満とか、疲れているとか、色々考えたのだが。

「ね、ねねね…………」
「スザクくーん!ほら!猫祭り第二弾の衣装!スザクくんも早速着てみて!」
「ルルーシュだって着たんだからね〜」
「ね…こ………」

いざ現実でやられたら、それこそ死んでしまいそうだ。













>>スザクの自慰が書きたかったのだw
07.6.15 踏桜




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