2010 マスカイでマスター鬼畜。 女性陣もドEsuかなwww 僕が目を覚ましたのは夕方位… はっきり時間は分からないけど多分そう。 そして目の前で僕に背を向けてパソコンを弄っているのが… 「マスター…」 ギィっと音を立てて椅子が回転しマスターが僕を見る。 「あぁ。起きたんだ。始めましてKAITO」 「あっ、始めまして、よろしくお願いします」 ゆっくり手を出され握る。 暖かい… これが人… フッとマスターが笑う… 「みんな、こっち来て、KAITOインストールしたよ」 みんな?? バタバタと音がして現れたのは 「カイ兄ー!!」 14歳位の双子と女が三人… そして紫色の髪の無口な男… 「マスター、インストール遅かったわね」 「はぁ;;;これでも頑張ったんだがな。厳しいなメイコは;;;」 呆然と立ち尽くす僕に双子がのしかかってきた。 「カイ兄!!遊ぼう!!」 「俺と先に遊ぶんだ!!」 「マ、マスター」 双子を背中と前に抱えながらマスターに問う。 「今日からこの家に新しい家族ができた。KAITOだ、みんな仲良くしろよ??KAITOはガクポとレンと同じ部屋に寝ろ。分からない事はメイコかガクポに聞いてくれ」 っとだけ言うとマスターはまたパソコンに向かう。 「早く遊ぼう!!」 「う、うん」 双子に手を引かれ部屋から出る。 広い家で迷子になりそうだった。 双子が向かったのは子ども部屋の様でオモチャやゲームがいっぱいあった。 その日は双子のレンとリンと遊び2人が寝静まってから部屋を出た。 「本当に広い家だなぁ…」 とりあえず寝る場所を探して歩いていると、うっすら明かりがさす部屋を見つけた。 隙間から覗くと茶色の髪とピンクの綺麗な髪が目に入った。 「お…お姉さま…」 「なぁに??ルカ…フフッ…」 会話はあまり聞き取れなかったが… 多分…2人のしている事は… 見てはいけないと思い、足早にその場を去った。 長い廊下を早足で歩いていると右腕をぐいっと引っ張っられ部屋に引きずり込まれた。 「手荒な真似をしてすまない」 「えっ??がく…ぽさん??」 自分に覆い被さる様にしてガクポいた。 床に押し倒されてびっくりしているとスッとガクポは立ち上がり手を差し伸べる。 「ここが我等の部屋だ」 キョロキョロ見回すとベッドが2つ、ソファー、大型のパソコン。 そして一段高い所に4畳程の畳の間。 「KAITO殿はそのベッドを使えばいい、我は使わぬ故」 「えっ、いいんですか??」 ガクポは構わぬとだけ言い畳の間に上がり背を向けた。 初日だからかな…みんな冷たい様な気がする… ベッドに転がり今日数時間の事を思いながらKAITOは眠りについた。 次の日、目覚めるとガクポの姿はなく日の光がカーテンの隙間から射していた。 僕は何をやればいいんだろう… ベッドに座り考えているとコンコンッとドアを叩く音がした。 はい、と返事をすると茶色の髪に赤い服のメイコが入ってきた。 「あら、起きたの??おはよう」 「あっ、お…おはよう、ございます…」 昨夜の事を思い出し思わず下を向いてしまう。 フローリングの軋む音がし、俯いているKAITOの前までメイコが来た。 メイコの足をジッと見ていると髪の毛を引っ張られメイコと目が合う。 「いっ、痛っ」 ぐいぐい引っ張りバチンッと乾いた音と共に左頬が痛みだす… 「お客様じゃないんだから。サッサと起きたら降りて来なさい」 「は、いっ、メイコさん、痛い、はなし…っ!!」 今度は逆の頬を叩かれKAITOはベッドに倒れこんだ。 クスッと笑い、サッサと降りて来なさいと言いメイコは部屋から出て行った。 頬が痛い… 何故叩かれたのかよく分からない… 兎に角降りて行かないと… 立ち上がり漸く階段を見つけて降りて行った。 リビングは簡単に見つかった。 みんな降りて朝食を取っていた。 「おはようございます…」 「おはよう」 返ってきたのは冷たい返事だけ。 寝坊したからみんな怒ってるのかな… マスターは既に会社に行っていて居るのは自分と同じVOCALOIDだけ。 テーブルにみんな着いていて一つだけ椅子が空いていた。 座ろうと思い、椅子を引き腰を掛けようとするとあった筈の椅子が無く派手に尻餅をついてしまった。 「痛っ」 「ごめんなさい、ここはあなたの席じゃないのよ??」 緑の髪の女の子が睨み付けながらそう言ってきた。 「でも…じゃぁ僕は…」 「あなたの朝食はここよ??」 メイコに言われ愕然とした… フローリングの上に置かれた二枚の皿… その上にミルクとパン… 「これ…」 「いらないの??いるのなら手を使わず獣の様に這って食べなさい」 「そん、な…」 視線が痛い… なんで??テーブルで食べてはいけないの?? ジッと見つめるみんなの視線に負けミルクを舐めた… ピチャピチャと音を立て、四つん這いで舐める姿は滑稽だろう… パンを食べようとしたが手を使わず食べるのは難しい。 なるべく皿から落とさないようにゆっくり端から食べていたが床にパンが落ちてしまった。 「ぐっ!!」 「ダメじゃないの、落としたら。ねぇ、KAITO」 背中を踏みつけられミルクに顔が浸かる。 ごめんなさいと言ってもメイコは背中から足をどけてはくれず腹を思い切り蹴ってきた。 「っ、がっ、はっ、やめ、ごめ、なさ、許し…」 散々蹴った後、呆れた様に溜め息をついてメイコは自席に座った。 みんな…見ているだけで助けてはくれない。 憐れんだ眼差しだけで… 「かはっ、げほっ、」 蹴られて咽せ込み息を整えて床にへたり込んだ。 もう食べる気はしない… [次へ#] |