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小咄
゙おめでとゔどありがとゔを君に
注意!
悲しいアベミハのお話。苦手な方は戻るを。




朝日をバックに、静かに佇む君をみて、らしくもなく泣きそうになった。

寂しげで悲しげで、でもどこか安心したように、君は、笑っていた。



一方俺は、そんな君に何もしてやれない。
只々苦しげに顔を歪めるだけなのだ。







おめでとう








本来ならば嬉しい筈の言葉が、今日は棘の様に俺に刺さる。


君は、その表情が、更に棘を食い込ませるモノでしか無い事に気付いてはいないだろう。





嗚呼。やっぱりまだ、お前の事が好きだ。




そう言えたら、どんなに楽だろうか。

しかし、君は其をゆるさない。



俺たちは大人になった。

厳しすぎる現実を知ってしまった。

もうあの頃には、戻れない。


好きの気持ちも、愛の気持ちも、禁忌だと気づかされてしまった。








こんな恋愛しか出来なかった俺たちだけど、最後に君にこの言葉を贈るよ。






















やっぱり俺のエースは、三橋だけだよ。





















その言葉に、三橋はふわりと優しげに笑う。















ありがとう。
俺のキャッチャー…も、阿部くん、だけだ、よ。


結婚おめでとう。


幸せになってね。
















そんな風に言われては、君と逃げ出すという、俺の最後の望みは叶わない。









ありがとう。










それは結婚式の朝のお話。






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