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小咄
かわいそうな境界線
なんだかおかしな話です。
あまりアベミハっぽくなぃ(汗)








「バカっ!」

「お前よりは、頭いいつもりだけど?」



「そっそういう意味、じゃ ない。もう、いい!!」



バチンという典型的なビンタの音が部屋の空気を震わせた。

そのすぐあと


近所迷惑甚だしい勢いで、ドアがしまった。




騒がしかった部屋に、沈黙の波が押し寄せる。





はて……




なんでこんな状況なんだっけ?





沈黙を続けるドアを見ながら、答えを探すが
一向に思い浮かばない。

違った、

思い出せない。




なんだったかなぁ





カチカチっという規則正しい針の進む音が聞こえる。
まぁ、規則正しくないと困るが。





ぼーっとしている脳に、喝をいれ
今一番すべきことの為に立ち上がった。
























「頬っぺた冷やそう。」



そのすぐあと、
沈黙を貫いていたドアが破られる。






バチン!!


本日2度目の小気味良い乾いた音。


その発信者は、まあるい眼球を水
いやっ、涙で濡らしていた。






とりあえず、抱き締めてみた。





バカバカって言ってた口をふさぐ。

もちろん口で。







あっお前こそバカ面。
まっ、それをかわいいとしておく。
俺は大層イカれた奴だ。
知ってる。






「ごめん、三橋」



とりあえず謝る。



大きい目が、ゆらゆらと揺れる。




「阿部くん、…ばかっ」


またその一言を発すると、抱き締め返してきた。










まっこんなのもわるくねぇ








でも、頬っぺたいてぇな。




三橋の頭を撫でながら、そんなこと思った。







おわり。

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あきゅろす。
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