notting
Days
高校生カプ/デレデレ/甘甘/ギャグ
「行くよー」
・・・・・ゆるい。
ポヤッと笑った顔に毎日あきる事なくそう思う俺もどうかつー話。
・・・・・でも、ゆるいもんはゆるい。
「お前さぁ、いつも俺、見つめるよねぇ。照れんですけどー」
ヘラヘラ笑いながら恥ずかしがる姿は、思春期真っ盛りの中学生でもなかなかない。
「あー、お前そろそろ慣れたら、関係。」
「なんの?」
「俺らの。」
「どこら?」
「恥じらいながら、俺迎えに来るとか?付き合いたてでも、初カノでもないだろよ。」
ああ『カレ』じゃなく『カノ』と言わざる不本意。
語彙が少ねぇ?
現文微妙に成績いいんだ、ほっとけ、バカ。
「お前、初カノって?」
はい、来た。
微妙な突っ込み。
話の流れブチ壊しな突っ込み。
「はい、突っ込み失格。流れで察しろ、ノリで察しろ。M-1どころか、あらびきもムリー」
「一気に落ちた!?つか、あらびきは行けるっしょ。俺、顔いいし、センスあるし。」
「舐めんな、テレビ界。」
言っちゃったよ、顔いいとか。
贔屓目抜きでもそれなりに整った見た目が悔しい。
「で、なんなの?」
「いちいち頬染めて、来んな。俺が力抜けるわ。」
「俺はお前で抜けますが。」
「安易な下ネタは、最低の芸だな。」
「ゲイ人?」
「最低。」
「ひく顔も好きなんだけど、俺ってM?」
「じゃねーの?」
「うぉっ、投げやりきた。いやいや、二人の問題っしょ。」
ゆるい顔に怪しい光を携えて、グイッと近づくイケメン様々。
ったくなんなんだ。
あきらめてされるがままにしていたのが、俺の過ち。
「今日は、お前が俺攻めてみる?」
耳元で囁かれた声にギョッと視線を会わせれば、ああ、男前。
ユルさを一気にシフトチェンジしやがった。
「歩く公然ワイセツ物めっ!」
脛を蹴って、走り出す俺の赤い顔はお見通しとばかり、笑い声が追ってきた。
◇◆◇◆◇◆◇◆
全て思い通り。
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