見上げた空は
【6】
翌朝、いつも通りの時間に教室に入る。
そこには、これまたいつも通りに梓よりも先に登校していた美緒がいた。
しかし、いつもより教室の中がそわそわしている事に気付いた。
梓の姿を見つけた美緒が駆け足で近づいて来る。
「梓おはよっ!そんでもってビッグニュース、ビッグニュース!!」
「何?朝っぱらから…」
「なんとなんと…我がクラスに転校生が来るらしいのよ奥さん!!」
「…転校生?それはビッグニュースね」
「だしょ、だしょ。さっき職員室に日誌取りにいった子が先生達がそう話してるの聞いたんだって〜」
「ふ〜ん…」
「…あら、梓はあんまり興味無い?」
「ん〜…ぶっちゃけ興味無い、かな?」
「何故そこで疑問形?」
「……なんとなく」
なにそれーと美緒は不満げに頬を膨らませた。
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