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頂き物
4




「……も、だめっ、」

「………ヒナ、やめる?」


浩也が顔をあげると、日向が潤んだ目で見つめていて。

下げられた眉と、きゅ、と結ばれた小さな唇。

自然と、何を言いたいのかわかる、

だけど、分かっていても尚、それも言わせたい浩也。


「……ぃ、いじわる、」

「………、ごめん、でもヒナが駄目って言ったから、」

「………っ、だ、だめって…、そういう…」


どう言おうか迷っている日向の前髪を優しく撫でる浩也。

もじもじと悩む恋人にたまらなくなりそうで、我慢出来なくなりそうで…

既に我慢出来なくなって、自分の失態を忘れて日向を苛めているのだが。


「……駄目って、こういう事か?」

「…ぁ、…は、はい……」


クス、と笑って日向のジーンズに手をかける浩也。

日向は小さな声で小さく頷いて、慣れたように脱がしていく浩也を見つめている。


「……で?」

「………え、ぁ…」


にこにこと楽しんでいる浩也の顔を恨めしく思いつつも、なんだか愛しさを感じてしまう。

こんな風にゆっくりする事自体あまりないから、ゆっくり浩也を感じられて嬉しいのかもしれない。

目の前にいる浩也が自分を見てくれて、自分を求めてくれる事に、暖かさを感じているのかもしれない。


…意地悪は、意地悪なんだけれど。


「……ぁ、あの、」

「うん?」

「…さ、さわって……、」


ぎゅ、と目を瞑って恥ずかしさに耐える日向の下着に手を伸ばす浩也。

パンツの上から、堅くなった膨らみを手の平でなぞる。

ぷっくりと主張する乳首を舌でこねて、ぴくん、と反応する日向の身体を愛撫していく。


「…ぁ、ん……っ、ふぁ、あ、」

「……ヒナ、パンツ汚れちゃうな、」

「え、あっ、あぅ……っ、」


浩也が更に揉むように、本格的に擦り始めると、その腕を日向が掴む。


「……浩也く…、ぬ、ぬがして…」

「…了解、」


快感の所為なのか、少し大胆になってきた日向に浩也が口端をあげた。

言葉通り、染みがついた下着を脱がすと先程と同じように日向のものを擦り始める。

浩也の掌の中でぴくぴくと反応する感触に、ますます力を入れる浩也。


「……ゃ、あっ、ぅ…、出ちゃう、」

「……ヒナ、出す時も命令しなきゃな、」

「…っ、え、ぁあっ、そこっ、」


くりくりとゆっくり先端を押し潰されると、背中を反らして浩也にしがみつく日向。


「やぁ…、だめ、出さして、こうや君っ、」

「…ヒナ、いっぱい出して、」


小さな耳に囁いて甘噛みすると、しがみついてくる日向に欲情して更にしつこく指を這わせた。


「……あっ、ふ…ぁ、あぁんっ、出ちゃ……っ、あっ、あ…っ!」


ぎゅうっ、と浩也の服を握って、熱を吐き出した日向。

ぴゅ、とシーツと自分の身体、浩也の手を汚して、一生懸命酸素を取り込んでいる。


「……こ、やくん…ごめ、」

「ヒナ、」


大きく息をしている日向の身体を抱いて、頬にキスを落とす浩也。


「…可愛い、」

「……あ、…浩也くん、あの、」


ぼうっとした目で見つめる日向に、浩也も見つめ返す。


「……口にも、キ…っ、ん、……ふ、」


貪るように唇を合わせ、舌を絡める浩也に、日向が腕をまわした。

舌を誘い出されて、なんの味もしないのに吸われてしまう。

舌も脳みそも溶けるような感覚に、更に力が抜けていく日向。


「…ん、んぅ……っ、ふ、ぅ…」

「………ヒナ、意地悪してごめんな、」


やっぱり意地悪してたんだ、と思いつつ、離れていく唇に寂しさを感じてしまう。

くっついていた分、寂しくて……


「……、浩也くん…、お、終わらないで、」

「………ヒナ、」

「…さ、最後までしたくなっちゃった、から……」


日向が浩也の胸に頬をくっつけて、小さな声で嘆く。

不安そうに、小さな体を寄せて。


「……もう、お願いは駄目ですか?」

「……っ、」

「す、好きにしても…痛くしてもいいから最後ま…で、………ん…っ、」


やっぱり、日向のお願いはお願いじゃない、


どこまでも可愛く、健気な恋人。

浩也は胸の高鳴りがバレないかと考えながら、深い深いキスを再開した。








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