小さな頃から(↑で読めない方用)
5
「…………。」
離れて行きそうになった手を逆に掴んだ佑樹が、それを引いて無言でベットへ座るように促すと、戸惑いを隠せない様子ながらもそこへと腰を下ろした亮だったが、その足元に膝を付いた佑樹がジーンズのファスナーへと指を掛けると、流石に驚いたのだろう……慌てて腕を伸ばして来た。
「ちょっ……佑樹っ何して……!」
「……気持ち悪かったら突き放していいよ……そしたら、もう亮の側には近付かない……。」
顔を見る事が出来ない。
今なら「冗談だよ。」と言えばまだ間に合うのかもしれないと頭では思うのだけれど、溢れ出してしまった思いをどう押し止めたら良いのかが佑樹にはもう分からなくなってしまっていた。
―――叶わないなら、一度だけでも……。
そんな刹那的な考えに身を任せてしまうのは、自分の気持ちを告げてしまった佑樹がかなり動揺してるからで、震える指先で必死にボタンを外していると、亮の動きがピタリと止まる。
それが何故なのかは分からなけれど、もう今更止める事も出来なくて……。
「一度だけ……そしたら、諦める……普通の友達に、戻るから……。」
支離滅裂な事を言っている自覚はあるけど、そんな事にまで気を回すことが今の佑樹には出来なくて……まだ何の兆しも見せてはいない亮のペニスを何とか下着の中から取り出すと、迷う事無くそれを口に含んだ。
「っ!!」
驚いたのか声にならない亮の声が空気を揺らすが、佑樹には構っている余裕なんて無い。
抵抗が無いのが亮が動揺している所為ならば、拒絶される前に少しでもその気になって貰いたくて……佑樹は口に含んだそれを舌を使って丁寧に舐め始めた。
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