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short
そういうことか!(SP女装レッド)


「これは何だ」
グリーンさんがブルーさんに聞いた。ここはシルバーの隠れ家だったりする。だけどもうもっぱら俺たちのたまり場になっていた。
「なんだと思う?」
「そういうことを言っているんじゃない!何故こんなところにセーラー服があるのかと聞いているんだ!」
そう。そうなのだ。集合しようぜ的なノリでいつものメンバーが集まったが、最後に来たブルーさんは「みんな暇ねえ」と言ってソファーに座り、手のなかのものをぽん、とテーブルに置いた。それが純情の代名詞セーラー服だったのだ。
「なんでセーラーなんて持ってんスか?」
「あたしの高校時代のよ」
「姉さん、この世界に高校なんてグフォアッ!!」
え?なぐ、え?嘘、今なぐっ……
「あら?レッドとクリスは?」
見事なボディを食らい床で苦しむ弟分をしり目にブルーさんはあたりを見回した。
「その二人なら台所だ」
「そう」
にたあ、と。美人と行って差支えない顔がゆがんだ。もとがいいだけに変な迫力がある。ブルーさんはセーラー服をひっつかみそのまま台所に向かった。グリーンさん、シルバーとそれから俺の3人は台所から聞こえる音に耳を澄ませた。

――ちょっと待てよブルー!
――うるっさいわね、リクエストが来てんのよリクエストが
――だからって!うわ!ちょ!
――クリス、抑えなさい
――はい!姉さん!

も、もしやこれは……。
俺はグリーンさんを見た。何食わぬ顔で初代のDSをやっている。もう3DSの時代だというのに手放そうとしない初代DS。カラーバリエーションも無い頃のやつだ。一人でピクトチャットをやっていることからして耳の穴をかっぽじって台所に集中しているのは言うまでもない。シルバーは、……シルバーは。
「見たくない見たくない俺は見たくないんだ大丈夫俺はあと5秒でこのドアを出てセーラー服をきたああああのことなんて気にも留めなくなく俺は出るんだ見たくないから見ても仕方ないからそうだ俺は何を戸惑っているんださあ俺ドアを開けるんだ早くここから出ようくそ体よ動け何故だ何を迷っている見たくないんだろ俺?そうだろ俺?ならここから出ていけるはずだようし行くぞ俺は出るぞさーんにーいーち待てよ忘れ物をした気がするからやはり台所を見てからかえ……」
「シルバああああああああああああああああ!!!戻ってこおおおおおおい!!」
そうこうしているうちにブルーさんが顔を出した。
俺たち三人をじろじろと見る。そして笑みを濃くすると、
「見たい?」
とだけ聞いてきた。何を?そう問い返すのは愚者だろう。俺たちは即答した。力強いうなずきで。
「出てきなさいレッド」
「レッドさん、出ないとスカートもっと短くしますよ」
レッドさんももごもご何か行っているようだか小さすぎて聞こえない。かわりにクリスの脅し文句が聞こえてきた。様子から察するに下に何か履かせてくれと訴えているらしい。
しびれを切らしたのか、ついにグリーンさんが動いた。右手に写ルンですを隠して。いまどき写ルンです常備ってどうよ。
「うわっ!グリーン!」
「………。」
「みっ見るな!!」
グリーンさんが吹っ飛んできた。俺は近寄った。もう虫の息だ。口をパクパクさせながら血まみれの写ルンですを俺に託すグリーンさん。何を言っているのか聞き取れない。俺は耳を近づけた。
「グリーンさん!?グリーンさん何が言いたいんスか!?」
「ゴフっ……オーソ、ドック…ス……。だがそれも……いい…ガハァッ!」
「グリーンさああああああああああん!!」
彼はまさに勇者であった。惜しい。彼の死はあまりに惜しい。しかし悲しみに浸っている暇はない。託された写ルンですは39枚撮り。つまり、あと38枚、撮らなければならないのだ。
「シルバー、」
「ああ、わかっている」
なんとシルバーは自前の写ルンですを所持していた。ふっ、かなわないな、お前には。
「行くぞ!」
「おう!」
唸る右手の親指。フィルムを巻く指の腹から血が出ようとも、グリーンさん、彼の死を、無駄にはしない!!







「現像できたわよー」
病室にブルーさんが入ってきた。俺とグリーンさんとシルバーは目を輝かせる。写真を見ると、セーラー服をきて恥らう表情ながらもその四肢は確実に俺たちを攻撃していた。清楚なセーラーから伸びる白い足に蹴られたらそりゃもう。下からのアングルが多いのもそのためだろう。踏まれながら撮ったものがおおい。あの瞬間はえも言われぬ。はあはあ。
「かわいかったなあ」
「はい」
「痛かったなあ」
「はい」
「たまらなかったなあ」
「はい」
「今どこにいるんだろうなあ」
「さあ……」
ブルーさんが言うには、レッドさんは人がいないところに行くとかなんとか言っていたらしい。ところで、そうだ。事の発端はブルーさんだ。どうしてあんなことをしたんだろう。俺は聞いてみた。
「なんでっスか?」
「え?ポケモンリーグで優勝するために決まってるじゃない」





そういうことか!
(ブルー)(恐ろしい子……!)

end!
















まあ、ギャグでって言われたら、総受けくらいしか浮かばない俺の陳腐な脳みそだよな。
あと女装かわいい効果があまり発揮されていない。
誰かセーラー服たまらんレッド描いてくれんかなー。
拍手でのリクエストでしたが、キリリクでもなかったのでこちらに収納しました。
名無しさん、リクエストありがとうございました。

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あきゅろす。
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