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喧嘩で10題
1.あたしにケンカ売るなんていい度胸
(北石照代)
「さっ、行くわよ弥江君」
『行くって…もしかしてさっきぶつかった人達の所にですか?』
「そうよ、当たり前じゃない」
『でも男の人達でしたけど…』
「そんなの関係ないわ。アタシを甘くみたこと、後悔させなきゃ気が済まないのよ」
『……程々にしてあげてくださいね』
「保証はしないわ」

(さぁ、思う存分後悔なさい)

2.あいつは空気
(久々知)
『なぁ兵助…さっきからアイツらこっち見てきてんだけど…』
「あぁ、気にしなくていいよ」
『いやでも…』
「いいんだよ。どうせ俺に勝てないんだから。居ないと思っててよ」

(存在も認めたくないくらいなんだ)

3.目線と火花
(食満+潮江)
「アイツだけは…」
「あいつだけは…」
「「どうにも気に入らねぇ…。こっち見てんじゃねぇよ馬鹿(たれ)!」」

(似た者同士なんて誰が言った)

4.取り残された二人
(竹谷)
「なぁ弥江、俺たちはこういうバヤイどうすればいいんだ?」
『止めるとか考えるのはやめといた方がいいよ』
「何で」
『触らぬ神に祟りなし、っていうだろ』
「なるほどな」

(にしても気まずい)

5.頑固一徹
(仙蔵)
「何だお前か。今日はどうした」
『いえ、まだ喧嘩が続いてると聞いたものですから。ちょっと様子見に』
「お前も大概暇人だな」
『そうですね…暇だからちょっと首を突っ込んでみる気になったのかも知れません。仙蔵先輩はこのままこの状態を続けるおつもりなんですか?』
「当然だ。あっちから謝りにくるのなら話しは別だがな」
『先輩から行くという選択肢は…』
「ありえない」

(こうなったらもう駄目だ)

6.知りすぎ、知らなすぎ
(久々知×タカ丸)
「俺はお前が嫌いだ」
「うん、知ってる」
「そうやって何言われても笑ってるところも嫌い」
「うん、ごめんね」
「言い返そうとか思わないのかよ…」
「んー、それはないかな」

(だって君の方がずっと苦しいでしょ?)

7.弱点ならいくらでも
(土井)
「は組の弱点?何でまたいきなり」
『いやー、また敵がきた時の為に知っておいた方がいいかなって思いまして。は組が最前線に行くことも珍しくないですから』
「なるほどなぁ…。でもは組の弱点なんか上げたらきりないぞ?」
『えっ?』
「アイツらは全てに置いて拙いからな」
『そんなこと言っていいんですか?』
「私と山田先生が言うのは許されるんだよ」
『なるほど』

(ただ、実戦もそうとは限らないがね)

8.一言の勇気
(きり丸+三郎)
「…あ、鉢屋先輩」
「ん?きり丸じゃないか…こんなところで何してるんだ?」
「いえ、ただぼーっとしてだけです」
「そうか。なら早くいつもの二人のところへ行ってやれ、お前を探していたぞ」
「僕をですか?……でも今喧嘩中で…」
「喧嘩?それはまた珍しいな。それで行くのが気まずいというわけか」
「はい」
「ふぅん。ならそんな可愛い後輩に私からアドバイスをやろう」
「……?」
「一言好きだと言って抱き着きでもすればいいのさ。それで大概のことは万事解決だ」

(そのかわり勇気を出し惜しみしてはいけないぞ)

9.ごめん、言い過ぎた
(伊作+食満)
「…ごめん」
「なんで伊作が謝るんだよ。悪いのは俺だろうが」
「でも僕も言い過ぎたから」
「あのなぁ…お前に謝られたら俺はどうすりゃいいんだよ」
「……笑って許してくれると嬉しいんだけどな」
「ぷっ…お安いご用だ」

(これで全て元通り)


10.昨日の敵は今日の友
(いぶ鬼+金吾)
「昨日もドクタケ忍者が忍術学園にきて大変だったよ」
「えっそうなの?知らなかったなー」
「確かキャプテン竜巻も来ててさ、土井先生やりあったって言ってた」
「しぶ鬼のお父さん強いもんね」
「うん、そうみたい。あっ場所が見えて来たぞ」
「本当だ!じゃあかけっこでもやる?」
「やろうか!よーい、どん!」
「あっずるーい!」

(僕らはまだ大切な友達)



《提供:白雉》


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