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小説
3年B組 木吉先生(笑)
タイトルからも分かる通り元ネタ銀八です
 ・木吉が先生
 ・日向ツッコミ
 ・河原と福田の存在がミスディレ
となっておりますorz

お許しいただける方はどーぞ(оωо)! ↓↓






「おはよう!」
 ガラッと戸が開いて陽気な声とともに入ってきた、淡いピンク色のYシャツと紺色のネクタイに、白衣を羽織った長身の男ーーこのクラスの担任、木吉鉄平である。
「よし、じゃあS.T始めようぜ!」
 楽しそうに言う木吉に、日向順平はどこか違和感を覚えた。
「…?なんか変だ……」
 右隣の席の小金井慎二もつぶやく。その横では、水戸部凛之助がコクリと頷いている。
 一体何がおかしいのだろうか。
「きりーつ、礼ー」
 とりあえず降旗光樹の号令で挨拶をし、着席したとき、日向はその違和感の正体に気づいた。
 よく見ると、木吉が着ている淡いピンク色のYシャツ、その一番上のボタンが余っている。
 つまり、第一ボタンが第二ボタンの穴にかかっているのである。そのため、全体に一つずつボタンがずれ、Yシャツ全体に変なシワができてしまっていた。
「おい、木吉…先生、ボタンかけ間違えて んぞ」
「アレ?本当だ。…そうか、だから何回やり直してもボタンが余ったのか!いやー、てっきりそういうYシャツだと思ってたよ」
「ダアホ!あるか、んなYシャツ!つか、やり直した結果がそれかよ!」
 日向は思わず立ち上がる。
「そうか、ないのか……。日向、ありがとな!あ、飴ちゃんいる?」
「いらねーよ!というか、先生が教室に飴を持ち込むな!まず何でお前が先生なんだよ!」
 日向は息継ぎなしでツッコミまくった。 見事なツッコミ3Pである。
「まあまあ、落ち着けよ日向」
 朝からツッコミ三昧の日向に声をかけたのは、日向の後ろの席に座っている伊月駿である。
 そこへ、木吉がへらっと笑いながら言う。
「しょーがないだろ。そういう設定なんだから」
「何で嬉しそうなんだよ…。あと設定とか言ったらダメだr……ハッ!」
 突然伊月が言葉を切った。
「設定であせっている、キタコレ!」
「伊月だまれ」

 (ったく、何でコイツが先生なんだよ…)
 ハァ、とため息つきながら、日向はようやく席についた。
 とにかく、話を進めないことには事態は前進しない。そう思って日向は口を開いた。
「とりあえず……」
「出席、とりませんか?」
「うぉわっ!?」
 突然横から聞こえた声に、日向は思わず椅子ごとひっくり返りそうになった。
 声をかけてきた人物は、日向の左隣の席に座っていた(?)黒子テツヤである。
「く、黒子!?いつからそこに!?」
「最初からいました。それより、まず出席をとりませんか?この話に誰が出るのか、紹介しておいた方がいいと思います。火神くんなんかセリフどころか、まだ名前すら出てませんよ」
 ちょうど自分もそう言おうと思っていたところだし、気に入らないが、日向は木吉(先生)に声をかけようとした。そこに、
「うるせーよ!まずお前に言われたくねーし!」
 本日初セリフの火神大我である。それに加えて、2年生ズが声をそろえて言った。
「おお!火神いたのか!」
 木吉もにこやかに言う。
「そういえばそうだな。火神の存在完全に忘れてたよ」
「ーーっ!センパイひでぇ!何なんだよ!
です!」
「火神くん、ボクの影になりますか?」
「ならねーよ!調子に乗んな!」
 日向は何とか事を進めようとしたが、黒子と火神が言い合いを始めてしまった。
 これでは日向の意見は伝わりそうにない。
 日向はだんだんイライラしてきた。
 まあ木吉が先生という時点で、もう機嫌は悪い方へと傾きかけていたのだが。
 つーか、木吉!S.Tを進めろ!時間ねーだろうが!というか、まず俺の話を聞け!
 全く前進を見せない展開に、日向の中で何かがキレる音がした。

 「火神くん、二号もそう言っています」
 そう言いながら、黒子は自分と同じ目をした犬、テツヤ二号を抱き上げる。
 その背景では、木吉と土田で
「え?黒子って犬の言葉が分かるのか?」
「いや、違うだろ」
 という木吉の天然ボケ炸裂のやりとりが行われている。
「ワン!」
「っ!近づけんな!」
 見かけによらず、犬が苦手な火神が反射的に後ずさろうとしたとき、ガタリ、と日向が席から立ち上がった。
 眼鏡のレンズが反射し、その表情は伺えない。
 日向の後ろに座っていた伊月は、いち早く何が起ころうとしているのか察した。
 (まさか……)
「アレ、どうしたんスか、日向センパ…」
ーーゴッ!
「いっ!?」
「っ!?」
 火神が言い終わる前に、二人の頭にものすごい衝撃が走った。いきなりかかってきた力に、黒子と火神はそのまま机に突っ伏した。
 日向がしっかり固めた拳で、思いっきり黒子と火神の頭を殴ったのである。
「ってぇー……いきなり何するんス……か……」
 先に復活した火神が、突然のことに非難の目を向けながら日向を振り返ったが、そのただならぬ雰囲気に言葉が止まる。
「おめーらふざけてんじゃねーぞ?いい加減にしろやこのガキども殺すぞ」
 日向は爽やかにこそ笑っているが、その笑顔からは、隠しきれないドス黒いオーラが漂っている。
「アレ?日向……?」
 小金井や土田も異変に気づく。その横では水戸部がオロオロしている。
「え、センパイ、まさか……」
 火神の言葉に伊月がうなずく。
「ああ、スイッチ入っちゃったみたいだ な……」
 伊月の一言で、全員が同じ考えに至った。
 (朝のS.Tクラッチタイムーー!?)
「もっと敬え俺を!
そしてひれ伏せェェェェ!!」
 さっきとは打って変わって静寂に包まれた教室に、日向の声が響きわたった。
 
 

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あきゅろす。
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