恋、来い。 屋上で…殴る蹴る? あれから、ぐいぐい引っ張られながら着いた屋上。 やっとのことで腕を放してくれた。 掴まれていたところを見れば、赤くなっている。 (…肌弱いんだよな、俺) なんて思いながら苦笑いする。 「すまん」 「………え?」 耳を疑った。 だって、ここにいるのは俺と不良様だけだぞ? ってことは必然的に謝罪は不良様が言ったことになるじゃないか。 ……恐れ多い。 ってか何に対して謝ってるの? 「腕、すまん」 申し訳なさそうな顔をして謝る不良様。 そんな顔を見てしまったら、許さない訳にはいかない。 「別に大丈夫ですよ」 「………」 それでも何だか納得がいかないらしく、ずっと赤くなった腕を見ている。 「……どうして、ここへ?」 話を反らすようにして、ここに連れてきた理由を聞けば、急に改まった感じで顔を凝視してきた。 な、なんだよ。 まさか、そんな真顔で… お前殴らせろや、なんて言うんじゃないだろうな? それともあれか? 実は、お前のことが好きで…ってこれはないか。うん、絶対無いね。 「……俺と、付き合え」 [*前へ][次へ#] |