○
─この涙は夜空が綺麗だから流れてるんだよ……けして悲しいからなんかじゃない。
そう強がっている俺はただ夜空を見つめ続けた。
この時の俺は、ツラそうな表情でも、ここ最近で一番穏やかな表情をしていたと思う。
愛する人と、この感動を分かち合えたら─…
きっと夜空がもっと輝いて見えるのに。
─刹那の想いは、虚しく夜空に溶けていった。
「おやすみ。」
謙人。
[BACK]
[NEXT]
無料HPエムペ!