最後の願い
「兄貴、扉開けろ!兄貴、兄貴!!!!」
ドンドンと鍵の掛かった扉を叩いて兄貴に呼び掛ける。
暫くすると「うるせぇ!」と怒鳴りながら兄貴が出てきた。
「出てくんの遅い!」
「チッ…るせぇんだよ、なに、用なら早くしろ。」
今日の兄貴も機嫌が悪い。
と言うのも兄貴は引きこもりニートってやつで、頭はボサボサ眼鏡はダサい。
部屋の中にも根暗オーラが完璧に充満している。
相変わらずだな…。
こんな兄貴は俺の事をかなり嫌に感じてるみたいで、こんな風にいつも機嫌が悪かった。
はぁ…
引きこもりの癖に口が悪いなんて良いとこなしだ…。
「兄貴…一個だけ頼みたい事があって…写メ撮らせてくれ。…最初で最後の願いって事でさ、」
「……、」
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