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残念だけど愛しちゃうから*
※真夜中のラッシュアワーの続編です。
注意!









残念だけどしちゃうから
負け狗らしく吼えてみな



















「シズ、ちゃ、っん、あっ」


息を荒げ、顔を紅く紅潮させる。
自ら腰を振り欲情する姿は、それ以上の刺激を求めているようでなんとも扇情的だ。

―やっちまった。

真夜中に緊急召集を受け、臨也宅を訪れた静雄は彼の面倒を見ているうちにお約束の流れになってしまい、だんだんエスカレートしていったのちに今に至る。

明日は朝一から仕事がある、という理由で行為にまで発展させるのはなるべく避けていたのだが、結局は臨也に押されてしまった。


「…っ、だめ、だってばぁ」

途切れ途切れに口から出る言葉は、全てが逆のことを言っているようだ。
そもそも、キスだってあちらから誘ってきたのだから。

嫌がる素振りを見せながらも物欲しそうに喘ぐ臨也のモノを根元から握り、今度は上下に強弱をつけながら擦ってやる。


「んっぁっ、はぁ…っ」

「あーあーこんなだらだら汁垂らしやがって…」
「うっさい、な、…っあ」
「ソファじゃなくてよかったな」

いちいち現実味のあることを言えば、下から鋭い視線でそんなこと今はどうでもいいだろとでも言いたげに睨みつけてくる。
静雄は、ははと小さく笑ってやると、すぐに手の動きを再開させた。
「っ、」
ビクンと震える細い腰を支え先ほどよりも力を込めて上下に擦る。
「そろそろ限界か?」

「ぅっあ、あ、」

小さく頷いたのを確認すると、静雄は動かしていた手を根元まで持っていき、ぐ、と軽く掴んで外に出ようとする白濁をせき止めた。

「…っは、ぁ…」

不完全燃焼でびくびくと反応する臨也の体は、ほんのり赤くなるほどに熱を帯びていた。
静雄は、普段は色白なその細身に腕を回して抱き抱えると、そっと静かに耳元で囁く。


「なあ臨也」
「っ……、?」

「もっと、欲しいんだよな?」

「………」


静雄にしては珍しく、相手に挑発的な態度をとる。
明日が辛いということは頭の中でわかっていても、やはり欲のほうが勝ってしまうところが彼も男である。
それに加え、今は臨也の恥じらいのこもった困った顔を見るのが楽しくてたまらないのだ。

臨也は、少し間を開けてうん、と返事をすると、静雄の服の裾を掴み自分の胸元へ引き寄せて静かに言った。


「…もっと、熱くて濃いのが欲しいよ」



せめて頭の中まで彼に支配されないように。


自ら脚を広げ、静雄の首へと両腕を回した臨也に静雄は小さくキスをすると、お互いの身体が壊れないようそっとそっと行為に及んだ。

時刻はすでに、4時半を回る。




*****



目が覚めると、疲れ果ててぐっすりと眠る臨也が隣にいた。

起きる様子もなかったので、一人でベッドから降りて服に着替える。
散らばった臨也の衣服を畳んでそばに置いてやると、なるべく足音を立てずに玄関へ向かった。

―そういや今日は事務所に直行だったな。

足早にその場を去ると、放置してしまった臨也のことが少し心配になる。
だが、まああいつなら平気だろうという根拠なしの自己解決をして慌ただしく池袋の自宅へと向かう。



*****



「静雄、携帯」

「あ、すんません」


仕事中はマナーモードにしている携帯電話の着信を、トムさんが親切に教えてくれた。
こんなときに一体誰だ、と携帯の画面を開くと、新着メールが一件表示されている。

暗証番号を入力してメールを開くと、そこにはついさっき一緒に寝ていた人物からのメールが届いていた。



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From:臨也
件名:無題
本文:

起きたら全裸だったんだけどさ、シズちゃん俺になんかした?


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……やっぱ酒飲んでたんじゃねえか…


















へぇ、そうなんだ。キスしたんだ?ふーん。


腑抜けた俺の一日
(後で殴りに行ってやろうか)









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