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思わぬほど近くでそいつの横顔を見てしまった

異様なほどの肌の白さだとか極め細かさだとか、銀髪の産毛だとかを目の当たりにして、一瞬、たじろんだ


「?、おい」

黙り込んだ俺を不可解なものでもみるような目付きでみる
そんな目ェすんじゃねえ





それもこれも総悟の野郎がいけねぇんだ



巡回中、何時もの如く万事屋に出くわし口論となる。たしか、先に仕掛けてきたのはあいつだ。「何睨んでんだよぉ」とか言って絡んできた。
「おめえはいつもそういう目で俺を見てるよな!なんなの!?むかつくんですけど」とかなんとかいうから
こっちもムカついてムカついて思わず怒鳴り付けて応戦した。

お互い手や足が出そうだったところ、何時もの如く、総悟の狙撃に遭った。

なんの躊躇いもなく、万事屋と胸ぐらを掴んでいた俺に向かってバズーカをブッ飛ばしやがった。

オイオイオイちょっと今の状況よく見てみろよ!一応一般市民の万事屋がいんだぞ!?
万事屋は俺に夢中になっていて…って、この言い方は如何なものか…とにかく激情していてバズーカに全く気付かないようだった。この間抜け!


これ以上始末書を増やしたくない俺は万事屋を庇うしかなかった。
仕方なく、咄嗟に万事屋の身体を支えながら後ろに倒れる。


万事屋のぐえ、だか、んぎゃ、とかいう呻きと共に地べたに倒れた。

「くそっ…総悟の野郎……おい、大丈夫、か…」


自分の身体を起こし、ハッと気付くと、おれの両腕の中に万事屋がおさまっていた。


「ってえ…」

思わぬくらい近くで万事屋の横顔を見てしまった。




相手はれっきとした男だ。

裸だって見たことがある。あ、サウナで一緒んなった時だ勘違いすんじゃねえ!
細身ながらにして身体全体的に薄い筋肉がついていた。だからこそしなやかだが力強く、剣を振るうことができるのだろう、と感じた。
口を開けば下品な言葉や人をバカにしたような物言い

そんなガサツな、そんな男が

こんなにも綺麗だったことに対して
違和感を覚える。

自分でも、こんなにも
この糞がつくほど胸くそ悪い男相手に
綺麗だなどと素直に形容してしまうことに違和感を覚える。




「…んだよ、何かついてる?」


上半身だけを起こして、俺と向き合う。
より顔が近付き、万事屋のビー玉みてえな眼が俺を捕らえる。


その目がどんどん近くなっていくことに気付いたのは万事屋だった。

「ちょ、なん、だよ!?近ぇっ…」

「っうおお!!」

あろうことか、万事屋の鼻と自分の鼻がくっつきそうな距離になっていた。

どうしたってんだ
なんだってんだ
相手はあの万事屋だぞ!?

なんてマネしようとしてたんだ!

この右手はなんなんだ!?

俺の右手は万事屋の頬をなぞっていた。

つめてえ頬だな…



って、だからなんで俺はこんなことをこんなやつに!!

しかも万事屋!んだそのツラは!?
はにかみってやつなのかそれはァァァアアア!?




だれかァ!

だれか俺たちを止めてくれェェェエ!いや邪魔したらたたっ切るぞコノヤローーーー!






認めたくないけど体は正直なふたり。ってのが書きたかった…が…またしてもヤオイ

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