「豆腐小僧ー」
「その呼び方はやめろー!!」
最後のリレーでバトンが豆腐だった。
だけで、どーして俺が豆腐小僧呼ばわりされなきゃならんのだ、理解不能。
しかし全学年から「豆腐=俺」と認識されてしまった。
暫くはこのあだ名で呼ばれ続けるのか、と思うと、嫌気がさしてくる。
「先輩」
「…………」
「久々知先輩」
「…………」
「豆腐先輩!」
「違う!!!」
下級生からも馬鹿にされた、と思って振り向くと、同じ火薬委員の三郎次だった。
「だって先輩、さっきからずっと呼んでるのに」
「え?そうなのか」
「豆腐って呼ばれるのに慣れちゃったんですかね」
「…そうだとしたらまずいな」
このまま皆から豆腐と呼ばれ続けたら、自分の名前を忘れてしまうかも知れない。
何とも間抜けな話だ。
「大丈夫ですよ、僕は先輩のこと、ずっと久々知先輩、って呼んであげますから」
「三郎次…お前いい奴だな…」
「はぁ…どうも」
気づかない
(先輩も大概、鈍感だなぁ…)
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久々知ってロリコン臭がするのは俺だけかな
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