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PARODY
〜prologue〜Side.N

サッカーボールが、遠くまでとんでいった。拾いに行ったヤツが戻って来るまでは小休止だ。
4階建ての校舎の一番上。1年生の教室。中央より、少し左より。
そこを長めの髪を束ねながら、わざとらしくないようにふっと見上げる。

そこには、窓際で昼食をとる紫の髪の、美しい少年がいる。彼は、ティエリア・アーデ。
彼のまっすぐに伸びた髪に日が当たり、輝くのがまぶしくて目を細める。
こうして眺めることしかできないけど。彼に焦がれるこの気持ちは、ただの好意ではなく確かに恋と呼ぶ類のもの。

「ニール!」

遠くで名前を呼ばれたのでそちらへと振り向き走るが、気持ちはまだ彼に向かっている。



(好きだよ、伝わらなくても、伝えられなくても)







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