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PARODY
〜prologue〜Side.AH

またティエリアが昼食の手を休めて校庭を眺めている。
お目当てはニール・ディランディ。顔良し、頭良し、性格良し、ついでにスポーツもできる、言うことなしの3年生。
ティエリアが彼に思いを寄せているのは明らかで。本人は見ているだけで良いと言うのだけれど。

「また、だぜ」

「また、だね」

ティエリアが彼から目を離した瞬間に、ニールがこちらを見上げる。
その目が捉えているのは、明らかにティエリアで。まるで、まぶしいものでも見るかのように細められた目は、言外に好意を表している。
でも、次の瞬間には彼は仲間から名前を呼ばれてサッカーの輪へと戻って行く。するとティエリアは窓の外に彼を探すのだ。

「なんなんだァ、アイツら」

「もどかしいね」

「ティエリアのヤツは自分は目立たないし見てるだけでいいとか言ってたけどよォ」

「ティエリアは自分のことがわかっていないから……」

そうなのだ。ティエリアは自分では目立たないし友人が少ないと思い込んでいるらしいが、それはひとえに彼の容姿が美しすぎて、中学を卒業したばかりのまだまだ幼さの残る同級生には話しかけづらいだけだ。そして、家庭の事情が複雑だったために、他人とうまく人間関係を築けず、いまだに友人と呼べるのは幼なじみで同級生の僕らアレルヤ・ハプティズムと双子の弟ハレルヤ・ハプティズムのみというだけであり、むしろ目立つ方なのだが。

「でも…あのティエリアが恋をしたなんて……あの時、本当に僕は………」

「ああ……まァ、な。あん時は酷かった」



(僕の、僕らの大切な友人である君の恋が実りますように)







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あきゅろす。
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