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ブラブラ歩いていると、後ろから声をかけられた。


「あ、サボリだ」

「…総悟もじゃん」


総悟だ。多分見回りと称してサボってるんだろうな。なんかアイス食ってるし。


「土方さんが探してたぜィ」

「…マジか」


あれだけ隊士がいるから一人くらい紛れてもわかんないだろう、と思ってたけど。早速バレてたみたい。さっすがトシだなぁー、なんて思ってにやけてたら「頭大丈夫?」みたいな目で総悟君に見られてた。


「見つかったらやべぇんじゃねぇですかィ?」

「だよねー、どーしよう…」

「そんなん簡単でィ、土方コノヤローを抹殺すれば良いんでさァ」

「誰がするかそんな破滅的な事」


そう言うと、あーなまえはそうでしたねェ、あァうぜぇうぜぇ頼むから死んでくれねェかな、とか言われた。総悟とは付き合いが長いから、私の恋心は大分前に容易く見抜かれている。


「…どーしたら良いんだろ」

「知るかィ」

「そうだよね…総悟からマトモな答えを期待した私がバカだった」

「なまえ、死にてェらしいなァお前」

「全力で遠慮しますごめんなさい」


私がゴリゴリと地面に額をこすりつけると、総悟君は迷い無く私の後頭部を踏みつけた。ぐりぐりと力一杯踏んでくる。


「あだぁぁぁぁぁ!!ちょ、待って、ハゲるから!マジでハゲるからやめてぇぇぇぇ!」

「土方さんはドSですからねィ。今の内からドSに慣れときなせェ」

「だからって外でSM繰り広げたくないあだだだだだだ!」


周りの人たちが珍獣を見るみたいな目つきで私たちを見ている。よく平気だな総悟君。私この視線耐えられんんんん!

何とか脱出しようともがいていると、


「ほァったァァァァァァァ!!」


救世主が現れた。


「神楽ちゃんんんん!」

「なまえになにしてるアルか!」


神楽ちゃんが私と総悟の間に立ちはだかる。アレ?なんか神楽ちゃんかっこよくね?ヒーローっぽくね?


「いってェなァチャイナ娘…そういやお前に借りがあったよーな気がする」

「ちょっと総悟君、適当な言いがかり作らないでよ。それに街で喧嘩は…」

「上等アル、死ねェェェェ!」


あ、もうムリ。コレ止めたら死ぬ。総悟とかバズーカ持ち出してるし。街中だけど普通に撃ってるし。神楽ちゃんも平気で居酒屋さんの看板を武器にしてるし。

うん、トンズラしよう。

私はそそくさとその場を離れた。



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