罪
理不尽な物言いが決め手になりあの方を裏切った。私の手で殺し、自分が間違っていたと後悔すればいいのだ。「…何故私を裏切った」「何故気づかないのです、自らの過ちに」「私は過ちなど犯してはいない」容赦ない猛攻に、力の差を見せつけられとうとう私は地面にひれ伏す。「裏切り者は排除するのみだ」無表情に、虫の息となった私にとどめをさすことなく去っていく。私は何も間違ってなどいないのに、何故貴方は気づいて下さらない。
裏切らなければ死ぬことはなかったのに。側にいれば生きることが出来たのに。私の最大の過ちは、あの方を愛してしまった事。
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