劉備 劉「なぁ貴女、私これ食べたいな」 貴「なんですか?げっ…」 劉「鼻畑山牧場の生すぎるキャラメル。テレビで宣伝されまくっているようだし」 貴「こっちなんかどうですか?角砂糖。ほらー、甘くておいしいですよー」 劉「いや、私はこの鼻畑山牧場の生すぎるキャラメルがいいんだ」 貴「……。凄い人気で入手困難なので無理ですよ。高いし」 劉「私はこれが食べたい!貴女お願いだから、貧しい私に、一粒でいい…恵んでくれ…」 貴「何ですかその切ない表情は…私だって食べたいわ」 劉「関平が言っていたぞ。貴女はこの世界の創設者だと。」 貴「飛躍したな!」 劉「創設者ならキャラメル一つくらいどうにかなるだろう?」 貴「あの、劉備様お一人でこっち来ちゃって大丈夫なんですか?」 劉「何故?」 貴「だって貴方蜀の君主でしょう。初めは関羽さんや張飛さんが一緒に来てたじゃないですか」 劉「雲長や翼徳は忙しいからな」 貴「いや普通、劉備様が一番忙しいんじゃ」 劉「何故?」 貴「何故ってそりゃあ…、偉い人だし…」 劉「はっはっは!発想の貧困さは兄の呂布譲りか?」 貴「な、なぜその裏事情を…!」 劉「皆私に執務をさせてくれぬ。だから私は大体暇で、兵や民しか相手にしてくれなくてな」 貴「何でそんな寂しい事に…楽しんでたりします?」 劉「これでも辛いんだ」 貴「おこちゃま扱いですよねー、その年で仕事任されないとか」 劉「いや、書簡の上でバリバリ菓子も食えぬのは辛い」 貴「嫌がらせですか」 劉「貴女、大事なものの上で菓子をバリバリ食べる開放感はこの上ない快感だぞ」 貴「悪魔だ…!」 劉「それなのにな。みんなに、殿は貴女んとこ行ってこいって言われるし、やだって言ったら雲長顔怖い攻撃されるし」 貴「究極奥義扱いですか関羽さんの怖い顔は。でも精神的にはきますよね、仲良くしてる人からの顔のみの圧力は」 劉「本当にやばいぞあれは。だから貴女、私を美味しいもので慰めてくれ」 貴「しょうがないなぁ、じゃあ夕飯は腕によりをかけて作ってあげますよ!何食べたいですか?」 劉「…鼻畑山牧」 貴「それは駄目。じゃあ、オムライスにしましょう」 劉「やったー!!」 貴「オムライスでその喜びっぷり…」 (090506) [前←][次→] |