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「月兄、そこの水菜取って」

「これか?」

自分の目の前にある水菜を柚にわたす。

すると‥

「ありがと♪」

弾んだ声と共に女の子顔負けの笑顔。

母さん、俺スーパーで天使見た…(泣)
(※完璧重症です。)

血が繋がってるのか正直疑う
そして毎日、考えてしまう

繋がってなかったらいいのに。
繋がってなかったら柚が俺を好きになるんじゃないかって。

バカみたいだ。
繋がってるから一緒にいることができるのに‥

「…月兄?」

柚が顔をのぞき込んできた。

「疲れてるの?それとも、具合‥悪い?」

「いや。平気だよ。寝不足気味なだけ」

「無理に誘ってごめんね…」

あきらかに心配してる。

香月は、俯く柚の頭をそっと撫でる。
何度も何度も。

「無理じゃないよ。俺は柚と行きたかったからついて来た」

「…ホントに?」

「ホントに。心配させてごめんな」

「ううん!」

千切れんばかりに柚は首を横に振る。
それから、気分が晴れたようにニッコリと笑った。

やっぱり笑った顔が一番可愛い。

「で、今日は何にするんだ?」

「んとねー、ロールキャベツ!」

…ロールキャベツになんで水菜がいるんだ?!

あえて口にはださずに心にしまっとこう。
柚の料理の腕を信じて。

……今、買い物かごに魚入れてたけど?

柚?大丈夫??
何巻く気なの?
キャベツ必要だけど入ってないよ??

柚ーーー!!!

柚の料理の腕を信じて

俺の胃袋を信じて(泣)




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あきゅろす。
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