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「ねぇ、恭弥」


雲「なに?」


「今日が何の日か覚えてる?」


雲「当たり前だよ。結婚記念日でしょ?」


「そう!恭弥が覚えてたとは」


雲「なに?僕なら忘れてる、みたいな言い方して…」


「いや、だって必要ないことは覚えてなさそうだし?」


雲「…まぁ」


「だから覚えてないかな、って」


雲「忘れるわけないよ…今日は特別な日だからね」


「良かった!はい、これ恭弥に♪」


雲「ありがと。これ…何?」


「ふふっ…見てからのお楽しみ!」






そう言われ、手渡された袋の中を覗く。





雲「指輪…と花?」





袋の中にはシンプルな指輪と可愛らしい花が入っていた。





「その指輪ね、この間作ってもらったの」






指輪をよく見ると2人の名前が彫られている。





雲「ありがとう…そういえば昔チョコ貰ったときも…花、入ってたよね?」


「うん♪よく覚えてたね」





ふと昔のことを思い出してみる。





2月14日、バレンタインデー



女の子が好意を寄せる相手に想いを伝える日







「あの…雲雀先輩…これ受け取ってもらえませんか…?」






あたしは不良最強であり風紀委員長である雲雀恭弥に恋していた。



そんな人にチョコなど受け取ってもらえないかと心配していたのだが優しく微笑み、





雲「ありがとう。いただくよ」






あっさりと受け取ってくれ、その一月後から付き合いだし今に至る。





我ながらよく続いたものだ。




「うんうん、懐かしい…そう、それでその時贈った花覚えてる?」


恭「さぁ?僕がそんなこと覚えてるわけないでしょ」


「ははっ、そうだと思った。あの花はね、見た目もだけど花言葉で選んだの」


雲「…花言葉?」


「うん、昔贈った花はベゴニアっていって、花言葉は愛の告白」


雲「…君らしいね」


「ありがと♪で、さっき渡した花はストックとカランコエっていって、花言葉は愛の絆とあなたを守る」


雲「…白夜…」


「あたし…ずっと恭弥のこと守るから…これからも傍にいてね…?」


恭「…っ」








ドキッと高鳴る鼓動につられ思わず抱きしめる。





雲「ありがとう…でも…君は僕が守る」


「…恭弥…///」


雲「…愛してるよ」


「…あたしも…愛してる」






2人は幸せそうに微笑み合い、そっと甘いキスを交わした。











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