永遠/ラビ
ラビ…
あたし、不安なことがあるの…
「白夜ーっ」
考え事をしていると不意に誰かに抱き付かれた。
慌てて後ろを振り返ると、
『ラビか…!いきなりだったから誰かと思った』
クスッと笑みを零す。
「すまねぇさ」
『ううん、全然良いけど…どうかしたの?』
「どうかしたって…忘れたんさ?」
『え、何が?』
「……今日は俺らが付き合い出して丁度2年だってのに…!」
『あ…そうだったね、ごめん』
申し訳なさそうに俯く白夜。
そんな白夜を見てラビはにこっと笑った。
「しゃあねぇさ、白夜は馬鹿だから」
『ちょ、それ酷い!』
ムスッと頬を膨らませる白夜を優しく撫でる。
「ははっ、冗談冗談!コレあげるから許して、な?」
そう言い懐から小包を出した。
『これ、あたしに?』
「当たり前さ」
照れくさそうに笑うラビが可愛らしくて思わず微笑んだ。
『ありがとう。開けても良い?』
「もちろんさ!」
包装紙をそっと破くと小さな箱。
その箱を開けると、
『可愛い、指輪…』
「俺とおそろいなんさ」
すっと差し出したラビの右手薬指にも同じ指輪が光っていた。
『ラビ、本当にありがとう…///』
自分も右手薬指へと指輪をはめる。
そして真剣な目でラビを見た。
『ラビ…あたし聞きたいことがあるの』
「ん?」
『…ラビはブックマンでしょ?…だからいつか教団から…あたしの前からいなくなっちゃうの?』
「…」
『ねぇ…あたしを置いていなくならないで…っ』
懸命に声を絞り出す。
頬には雫が伝っていた。
ラビはその雫をそっと拭い優しく白夜の頬を包んだ。
「白夜…俺はいつか教団からいなくなるかもしれない」
『そんな、嫌だよ…っ』
「でも、白夜のことは永遠に離さないさ」
頬を包んでいた手を背中へ回し優しく抱きしめた。
『っ…ほんとに?』
「当たり前さ、離せるわけねぇだろ…」
『ラビ…ありがとう、大好き』
「俺も愛してる…」
そしてラビはそっと白夜の唇に口づけた。
(永遠)
(一生離さない)
(……馬鹿///)
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