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水色紺色





しまったと思った時にはすでにもう遅い










水色紺色










外はかなりの雨
そしてかなりの嵐

それもそのはずここ沖縄には今台風が近づいてきているとか

もちろん知ってはいた
しかし日中はかなりの気温と太陽熱

本土から引っ越してきた名前はまだ沖縄での台風の経験もなく
こんな嵐になるとも思っていなかった為意気揚々と教室で寝てしまっていた


そして起きた時にはすでに雨は酷い状態
幸い傘は持ってきてある

濡れるのは嫌だがこれ以上雨が酷くなるのはもっと嫌だと
意を決して席を立ち荷物を持つ


教室のドアに手を掛けようとしたとき

触っていないドアがガラッと勢いよく開いた






「「うわっ、びっくりした」」

「!平古場君」

「苗字か」

「知ってたんだ」

「…そりゃぁな」





ドアを開けたのはどうやら彼、平古場凛

対面した事にびっくり
そして名前を知っていた事に更にびっくり

心の声が出ていたらしくなんやら若干の呆れ顔






「で、どうしたの?」

「傘、」

「…傘?」

「ねーらんけぇけーれん」

「…あ、忘れてきたの?」

「そ」






こんな大雨に、しかも台風が迫ってきているこんな天気に忘れてくる彼はかなり大物だな

とはいえ寝過ごして雨を迎える自分も自分だ


彼と目線は合わず、よく見れば視線は下

視線の先には名前の手元

もっといえばそう、傘

なんとなく意図が読めた名前だがあえて言わなかった

しかし






「苗字!」

「な、なに」

「傘ん中入れて」

「…え?」

「だーかーらー」

「わわわかった!分かったから、顔近い!」

「、悪ぃ」






予想的中

すごい剣幕で、と言って良いのか
かなり近い距離で言われては、断るに断れない
まあ、断るという選択肢はあってないようなものだが…





「ひっでー雨」

「そりゃあ台風近付いてるからね」

「雨ん音かっしましーな」

「……?」

「声が聞こえん」

「…あぁ、本当うるさいね」






自分の方が身長が高いからという理由と入れてもらっているからという理由で
傘は平古場が持つことに

さらにはすごい雨の音で声が聞こえにくい
隣にいても声はいつもより大きい

雨粒はやはり大きくそして跳ね返りが若干痛い

2人で入るのはやはり無理があるのか
若干であるが肩らへんのシャツが雨で染みていく






「てか、家反対方向だったりしないよね」

「おー大丈夫」

「学校から家まで近いから、家ついたら傘貸してあげるよ」

「じゅんに?さんきゅー」





名前の言った通り
家はすぐ近くにあり、2人して玄関前の屋根で一旦雨宿り

自分をかばってくれたのか、単に肩幅が広かったのか
極端に片側だけ酷く濡れた平古場の制服


流石に傘だけ渡して行かすのもどうかと思い
玄関先で悪いが待ってもらってタオルと温かいお茶を差し出す






「悪ぃな」

「困った時はお互い様。次私が困ったら助けてよね」

「わーった」

「気を付けてね」

「おー」





彼には若干不似合いな水色チェックの傘


使うことはないだろうと思っていたそろいのマグカップを洗う頃にはすっかり雨も上がり
台風一過と言っていいものか雲ひとつない青空


彼に助けてもらうときはそう遠くない一週間後
また今日のような同じ空の日


先月からカバンに入れっぱなしだった紺色の折り畳み傘に


マグカップが彼のものになる日は、来るとか来ないとか…












END















〜反省〜
さて。
お気づきになりましたでしょうか。
ええ。
設立しました。
「比嘉」をw

というのもまあ、あれです。
反省によく出てくるお友達様が彼大好きなんです。
まあ、当サイトも他校中心ですのでいいかなと。
いうことで設立した所存でございやす。

そしてこの一発目ですよ。
…あれ、何か前の岳人と似てね?
っていう苦情は受付ます←ぇ

だって管理人も思ったもん(蹴


その内容ですが。
もう最後がほぼメインですな←
マグカップの件と傘の件です。

分かりました?
平古場氏に傘を貸したのは一週間前なんです。
でも平古場氏に借りた傘は先月からカバンの中に入ってた折り畳み傘なんです。
…そういうことですよw←

まあ多くは語りませぬのでもう一度なり二度なり←
読み返してみてくれたもう(蹴

管理人、個人的な趣味も含め今年の出費半端ないぜ。
あー、金降ってこないかな←


名前様
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪


2012/07/08(SUN)




あきゅろす。
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