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からふる





豪華で綺麗な校舎に見劣りしない大きな一枚の水彩画










からふる










その水彩画の額縁の下にはネームプレートがかけられている

そのプレートには『美術部 2年 苗字名前』と記されており

この作品の作者は彼女であると分かる


そんな絵画を毎日の日課として見つめる生徒が一人






「(今日も綺麗だな)」





氷帝学園ではこちらも名の知られている彼、鳳長太郎

長身の彼だからこそ、この絵画を隅から隅まで見る事ができた
今日も絵画の前で立ち止まっては見とれている

しかし彼の中で一つ、もやもやしたものがあった


それは、彼自身その作者『苗字名前』の姿を見た事が無かったのだ

友人に聞いたところ何度か集会で表彰された事があったらしいのだが
タイミングが良いのか悪いのか、その時はいつもテニス部が不在だったらしい

噂によればその名前は、2年生にしてさまざまな賞を総なめ
その腕は全国区なのだとか…

ますます興味をそそられた鳳


その姿を見るのに、そう時間はかからなかった




彼女がまた賞を取ったらしい

そしてその表彰式を行うのだとか






「(何人か前に座ってるけど…)」






表彰は美術部だけではなく他の部活も混ざっていた

しかし実は壇上には名前の姿はない

それに気がつかない鳳はどの人だろうと首をかしげて見ていたのだが
ついにその謎が解ける





「美術部2年 苗字名前」

「はい」

「!…っ、」





壇上ではなく自分が座っていた席からすぐ近く

3つ隣のクラスの中から


スッと立ちあがったその少女に


思わず見惚れてしまった






「(っ彼女が、苗字名前さん…)」






背は割と低め
しかしそのたたずまいは壇上にいる人たちよりも凛々しく
表彰慣れをしているようなふるまいであった

同い年のはずなのに、その姿はやはり見た事が無い

勝手にしていたイメージとは異なり
でもやはり鳳の心をつかんで離さなかった

話す機会は、ないだろうが


もう一度彼女の作品を見に行こう

そう決意し、表彰式終了後いつもの絵画の前へ急ぐ
本人が居るわけではないのに、胸がドクンと弾んだ





「…鳳君、だよね?」

「!…っ、苗字さん」

「知ってたんだ。名前」

「も、もちろん…あ、えと」






居ないと思っていたが、呼びかけられたその声は名前のもので

さっきは一度だった胸の弾みは2度3度と速いリズムを刻んだ


こんな至近距離に、話す機会などないと思っていた彼女が…

言いたい事はたくさんあった
たくさんあったからこそ何も言えず、出た言葉は


“おめでとう”





「!…ありがとう」

「好きなんだ、」

「!!」

「この、苗字さんの作品」

「あ、ありがと…」

「音が出てきそうな、そんな絵にみえるんだ」

「じ、実はね…」






吃驚した

これに尽きる


『貴方をイメージして描いたの』


だなんて言われるとは思いもしない


想いが伝えられたのは

心をつかまれた彼女が書いた
彼女が自分をイメージして書いた


桜とピアノが描かれた絵画の下で―――











END















〜反省〜
もー。←
氷帝祭り第5段ですね。

祭りとか言いながら3人位で終わるかと思いきや
結構頑張りましたよ管理人←

だがしかーし
わけわかんないのまた出来上がりました。
よしと意気込んで書き始めるはずなんですけどね…

あーもう困るわ。
どうした管理人←ぇ

本当は長太郎の片思いにするはずだったのに…
ま、これはこれです(蹴

この設定なら3年生でもよかったかなー…
ま、これはこ(ry

うーん。
うまくいかないもんですなあ。
ま、短編嫌いがここで発揮されましたな(蹴
そんなこと良いながらお友達様方のリクエストがこたえられるかっつーの。
それとこれとは話しが別だったり一緒だったり←ぇ

出来るだけの事はしますゆえ、お許しを…


本日はなんと?
テニスの王子様原作者であります許斐先生のお誕生日ですw
おめでとうございます☆
管理人は決して嫌いじゃないぞ←


名前様
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪


2012/06/26(TUE)




あきゅろす。
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