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カラメル





それは謙也の家で










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謙也は椅子に座り、鏡を手に指示を出し
名前は立ち、手袋をはめ後ろに回り込む


何をしているのかといえば簡単な話
謙也の髪のブリーチに手伝わされているのだ

最近どうもプリンになってきたとぼやいており、染め直せばと軽い気持ちで言ったのだが



「それなら名前手伝ってくれ」



と連れ出されてしまったのだ

まあ、内緒ではあるが美容師希望の名前としてはそんなに嫌なことではなかったのだが

これがまた意外に難しいらしい






「ちょ、謙也ーコレ本間に染まってるん?」

「大丈夫やいっつもこんな感じやし」

「ならいいけど」

「人にやられんのって不思議な感じするわー」

「いつも自分でやってんのコレ」

「おー」





ブリーチ用の薬液を手に取り謙也の髪の根元に揉みこむ
すると乳白色の液は髪になじんでいった

名前は髪を染めた事が無かったのでこれが正解か否か分からなかったがどうやら正解のようだ
まんべんなくムラのないように伸ばしてもみ込んでいく


この髪色の謙也には何も思わないが、町で金髪の若者を見るとやはり少し怖い人に見えてしまう

見慣れたからなのか、それとも謙也の中からにじみ出る人の良さなのか
むしろ太陽を彷彿させ明るい気持ちになった


まんべんなく伸ばし、手袋を外す名前
ブリーチ剤は容器にまだ半分は残っている
どうするか問えばこのまま処分してしまうとか

もったいないがまあしょうがないかと洗面所に洗い流しに行こうかとすれば腕を引かれ止められた

何事かと振り返れば何か思いついたような、何かを企んでいるようなにやり顔の謙也

自分が首にかけていたタオルを名前にかけ、場所が反転
いつの間に手袋をはめていたのか、その手で液を手に取った
反抗も出来ぬままべったりと液を髪に塗りたぐられた


あっさりと事を運ばれているが、これはブリーチ剤である

早く何とかしなくては名前の髪も輝かしい金色になってしまう





「ちょっ!謙也、なにしてっ」

「もったいないんやろ?」

「で、何でっ私の髪に塗りたぐってんねん」

「ええやんけ」

「ええわけない!!お母さんに何言われるかっ…」





急いで洗い流したいのだが名前の座る椅子の前に謙也は立ちふさがり、足の間に片膝を付いた
こうしている間にもブリーチ剤はどんどんと髪に浸透していく
頭皮が何だかピリピリとしている


何とかしなくては、と頭では思っているが、頭を触られる感触が心地よかった

流石慣れている証拠か

優しくなでられ迂闊にも受け入れてしまった



容器が空になる頃には名前も謙也と同じ状況に

もう諦めの境地に立った名前
謙也の時間が来たかと思えば、また何を思ったのか一緒に風呂場に連れ出された





「ちょ、ちょちょちょ!謙也!謙也!?」

「なんやもー」

「なんやちゃうて!なにっどこ、え?」

「脱がされたいんか」

「…っは!?」

「目ぇつぶっとけよー」





服を着たまま浴室に連れ込まれ、言われるがまま目をつぶれば頭からシャワーをかぶせられる

一通り流されたかと思い目を開ければ鏡に映るのは謙也より2トーンほど暗い茶髪に近い金髪の自分
隣ではこれまた豪快に謙也が髪を洗い流している

黒くなっていた生え際はまたも綺麗な金色に戻っていた


…のは良いのだが、シャワーの水は飛び散り服は水浸し

悪気のなさそうな豪快な笑いをお見舞いする謙也にもう怒りなど湧かなかった

コレ貸すなんてレアやぞ、とテニス部のジャージを借りた名前は
ぶかぶかのそれに袖を通して改めて洗面所で自分の新たな髪色をまじまじと見る


すると濡れていた髪をわしゃわしゃとタオルで拭き取ってくれた謙也
名前の後ろに立ちドライヤーで丁寧に乾かしてまでくれた

水分気もなくなりブリーチにしてはあまり傷まなかった自分の髪をまたもじっと見る

強引に染められたが、何だか気に入ってしまった

鏡越しに目が合いニカッと笑い合う





「やっぱ名前似合うやん」

「染め、ちゃった」

「ええやんええやん。俺とおそろいやで」

「!、…せやね」

「せやろっ」





頭に顎を乗せられ、手が肩から前に回された
その手を自分の手で握ってみれば、ドキドキしたが

幸せな気持ちになった




家に帰れば何があったのか真剣な顔をされ
友達に会えばとんだ非行少女だと笑いのネタにされたが


気に入ってしまったものは仕方が無い












END















〜反省〜
さて、2013年の忍足謙也君の誕生日記念小説です!
おめでとうございます☆☆

そしてまたもや誕生日ネタではないというw
さーせ。
ブリーチするお話でした。
管理人はブリーチした事ありませんので、こんな髪色になるかも知りやせんが←
憶測で書いてみました。

こんな謙也君だったらいいな←
ヘタレってない攻めの謙也ですよw
あー、管理人ホイホイだわー。

そして頭に顎乗せられたい←
後ろからドライヤーで髪の毛乾かされたい←

謙也ああああ。
テニフェス来いよ謙也。
てかじゅんじゅん…。

虚しい。。。


本日実は管理人の実家にお友達様方がいらっしゃいました。
ええ、目的はただ一つ!
のはずがそうもいかず←
本題は何とかしたもののそれた時間の方が多かったですな。
ま、何事も計画通りに進まないのが管理人たち(蹴
あきらめてるよw←


さて、改めまして本日は四天宝寺の忍足謙也君のお誕生日でした!
おめでとうございます☆


名前様
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪


2013/03/17(SUN)




あきゅろす。
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