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蜜月





誰にだって、バレンタインデーは訪れる










蜜月










そして誰にでもチャンスがやってくる一日でもある

しかしここ立海では風紀委員がかなりの取り締まりをしており
手に提げている可愛げのある包みのものは片っ端から没収

更には抜き打ちでカバンチェックまで行うと言うかなりの徹底ぶり

どうしても渡したい人はその前後に一日早くか一日遅れで渡している人もいるのだが
14日にこだわりがある人はやはり当日に持ってきて没収されている

当日渡したい相手に渡ったとしてもそれを没収されていては意味が無い


そして、名前もまたこっそり持ってきている内の一人ではあったのだが…

渡したい相手が風紀委員では、もらってくれるわけないだろう


見つからずにいるカバンの中の綺麗な箱を本に挟み図書室に逃げ込む
はあ、と深く溜息を吐けば静かに開いたドア






「っ、あ…柳生君」

「おや、苗字さん、おはようございます」

「あれ…風紀委員の仕事は?」

「ああ、取り締まりですか。ええ、あとは真田君に任せました」

「お疲れだね」






慣れた手つきで本を探しに来たのは同じクラスの柳生


そして、名前がチョコレートを渡したくて、でも渡せない相手でもあった


どうやら風紀委員の仕事は他のクラスの人間と真田に任せたらしく、早々に切り上げてきたのだとか

そしてここは静かで落ち着きますね、と名前の好きな優しい笑顔でほほ笑まれてしまった






「あのっ、さ」

「はい、何でしょう」

「…こんな事、絶対に柳生君に言っちゃいけない話なんだろうけどさ」

「?と、言いますと」

「…これ、もらって…くれませんか、?」

「!」






意を決して本に挟んであったチョコレートを差し出す
すると眉をピクリと動かせ中指で眼鏡をスッと直した柳生

そりゃあさっきまで他の生徒のチョコレートを没収してきた風紀委員
やっぱりもらってなどくれないか、と意気消沈し
ごめん、やっぱり忘れて…
としまおうとするとふぅ、と漏れた溜息

…とうとう呆れられてしまったか

と思ったが、そうではなかったらしい






「…困りましたね」

「ご、ごめんね…やっぱり処分…」

「いえ!…生徒の皆さんのを没収してしまった私が言うのもいけない話なのですが…」

「?」

「…苗字さんから、頂けたら嬉しいと…思っておりました」

「!、って…えと」

「…受け取っても、よろしいですか?」

「っうん!」

「、ありがとうございます」





渡った、そして受け取ったは良いがこれが見つかっては意味が無い

…どうしようかと二人して悩み、そして一つの結論に至る

コレをここで消費してしまおうと

幸い、一口大のチョコレートの粒が4つ入っているだけの小さな箱にした為すぐに無くなってしまった
そしてその箱は申し訳ないが図書室のゴミ箱に捨てさせてもらおう

箱にまで手を書けていなかったので躊躇いなく捨てられたのもまた幸い






「…これがバレてしまえば、怒られてしまいますね」

「そう、だね」

「ですから」

「?」


「これは二人だけの秘密ですよ?」


「っ、うん」





おそらくこの立海で思い通りに渡り、そして思い通りにもらえたのは二人だけではないだろうか

真面目な柳生が規則を破るなど思いもしない風紀委員の面々も疑いすらしない


後々図書室で見つかった箱が集会の議題に上がり、苦笑いとドキドキを味わったのも、また二人だけの秘密













END















〜反省〜
さてさてハッピーバレンタイン。
管理人は相変わらずですよ。

昨夜はお友達様を翻弄して遊んでました←
お友達様方大好きな管理人でした←

さて、まさかの柳生です。
立海だといって精市様だと思うなよw(蹴
もちろん精市様ならいくらでも妄想出来ますが←
昨年精市様で書いたので今年はまた違う人でと言う事で…

あー、精市様チョコ下さい(蹴

あ、また今年もテニプリにバレンタインチョコあげてねーや。
管理人は精市様に一票←知ってる。

今年はどうなるやらですねー。
まあ、キングは相変わらずでしょうが。


そして管理人先日そのお友達様方と空オーケストラにいってまいりやした。
あーたのしかった。
管理人もついにデビューしやす。
なにかはまたひと月後くらいのお話ってことで。


さて、本日は氷帝学園の鳳長太郎君のお誕生日でもありました!
おめでとうございます☆


名前様
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪


2013/02/14(THU)




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