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紙ヒコーキ





朝や夕暮れ時は随分と涼しくなってきた9月も後半










紙ヒコーキ










昼間は日差しも強く、体育の授業は避けたいところ

風が吹けばそこそこ涼しいのだがこんな時こそ無風
名前は若干日差しの入る窓側の席
外で気だるく体育をしている先輩たちを何の気なしに見つめる

グラウンドの照り返しの中、赤色と銀色の頭がよく目立つ





「次の問題をー、切原」

「………」

「?、赤也?」

「きーりーはーらー!」

「、どわっ!?」

「まーた居眠りかお前は」






隣の席の切原赤也
まあ言うなれば自分の彼氏

このクラスは割とどうでもいいと思っているそうで
むしろうるさいの二人でくっついてくれるなと思っていたらしい


そのまあ言うなれば愛おしい彼氏が居眠り中に問題を当てられた
しかもまあ言うなれば愛おしい彼氏はもちろん問題など解いていないだろう

そんな時しょうがないな、と隣から答えを教えてあげる


のが良く見る少女漫画や恋愛小説の流れだろうが
そう簡単にいかないのがこの二人






「名前!答えなんだよ」

「知らない」

「は?」

「いや、は?じゃないし、私もやってないし」

「そこはやっとけよ!こういう流れじゃんよ」

「はい切原と苗字は昼休み職員室な」

「「…へーい」」






また始まったよと言わんばかりのクラスメイトの視線
それを冷たい笑顔で跳ね返し、まあ言うなれば愛しの彼氏を座らせる

またぼーっと外の悪目立ちする赤と銀を目で追っているとポーンと机に紙飛行機が降り立った

ルーズリーフを折った簡単なもの
その翼には中を見ろ!と以外にも読みやすい、まあ言うなれば愛しの彼氏の見慣れた字




[放課後何してくれんの]




今の今まで忘れていた

今日は9月25日
まあ言うなれば愛しの彼氏の誕生日ではないか

まあ言うなればと付くぐらいなのであまり二人の中で誕生日や記念日に重きを置いておらず
その日その日を楽しめばいいやという考えだったので
まあ言うなれば愛しの彼氏の問いかけに若干の違和感はあったものの
こんな日もあっていいかとシャーペンを手に取る




[なにしたいのー?]

[特にない]

[どっか出かける?]

[んー、部活後しんどい]

[家来る?]

[決定]





何往復かのやりとりで放課後の予定を決める

文面からも分かる通り文字も簡潔
デートと言うデートでもない
誕生日といえども何も変わらない放課後を過ごしそうな

でもそれがお互いに望んだカタチ

それぞれそれなりに色々と付き合いはしてきたが、一番落ち着いた


放課後は家でゆっくりに決定した時、授業の終了を知らせるチャイムが鳴り響く
起立、礼を済ませ散り散りになるクラスメイト

机に突っ伏した、まあ言うなれば愛おしい彼氏に向かって今までのやりとりをした紙飛行機を投げると
見事に頭にツンと刺さる






「びっくりした。なんだよ」

「誕生日、おめでと」

「…おう、ありがと」

「忘れてた」

「だろうな、良いよ別に。気にしてねーし」

「そういうとこ好きー」

「だろ?俺もー」





少ないながらも愛情表現をポツり

ニッと笑い合うこの瞬間が少なからず幸せで、この人でよかったと思う


廊下を通り黄色い声を浴びている悪目立ちな赤と銀の頭の先輩たちよりも
このクラスにいる甲乙つけがたい男子たちよりも


隣にいるこの言うなれば愛おしい彼氏が一番かっこいい


見た目じゃなく、心が

心だけじゃなく、全てが

言うなれば


貴方が愛おしい












END















〜反省〜
何だこれ。
2012年の切原赤也君の誕生日記念小説です。

何だこれ。
最初の方はうまくいったのにな…。

何だこれ。
記念日に縛られない二人を書きたかっただけの話。

何だこれ。
リクエストとかもうシラネ。

何だこれ。
今日はやる気無い。

何だこれ。
せっかくの赤也ちゃんの誕生日だって言うのに。

何だこれ。
萎えるわー。

何だこれ。
ともかく赤也ちゃんお誕生日をめっとー


名前様
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪


2012/09/25(TUE)




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