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air balloon






ここに若干機嫌の悪い赤髪がひとり…










air balloon










というのも、どうやらいつも口にしているガムを根こそぎ担任に持って行かれたらしく
集中力は欠け落ち着きがない

机を人差し指でカンカンと鳴らし、たまに足も小刻みに動く
かなり荒くれており、いつもの調子の笑顔は一切見えない







「っあー、イライラする…」

「これやろうか?」

「…いくらなんでもひっかかんねーぞ」

「つまらんのう」







クラスメイトでからかいに来た仁王が手にしているチューインガム
しかしその先にはバネがついており、仁王お得意のイタズラ

一度ひっかかったからか、もう同じ手は効かないらしい
丸井のイライラは時間とともに増していくばかり


そんな時一筋の光

というのは大げさだが、丸井の天性の嗅覚でそれを見出す






「なあ苗字!」

「えっ、何?」

「それ!持ってるそれ、何?」

「え?…ガム、だけど」

「あー!しかもそれ、新発売した奴じゃん!」

「う、うん…」

「それ俺にくれね?…一個!一個で良いからよ」






頼む!
と勢いよく両手を合わせ願い、頼みこむ

隣に座る仁王はケラケラと楽しそうに、否面白がるかのように高らかに笑う

笑われた事は癪に障るが、ガムをもらうためには四の五の言ってはいられない
ムカついた心を抑えながら名前の返事を待った


一方の名前は何事かと目をまんまるくさせたが
クスリと笑い丸井の前に銀紙に包まれたガムを3つ差し出した







「どーぞ」

「ま、マジでくれんの!?」

「うん。すごく欲しそうにしてるし」

「マジサンキュー!」

「どういたしまして」






手に取り早々、銀の包みを開けてガムを口に含む

ホッと息つき、ようやくいつもの調子の丸井に戻る
偶然か狙ったのか、ガムの味は自分が最も気に入るグリーンアップルで尚上機嫌


そんなに喜んだ姿を見られれば、名前からしてもなんだか嬉しい気分になった







「ふぅ、マジ死ぬかと思った」

「そんなにガム大事なんだ」

「おう。朝から担任に掻っ攫われるしよー…」

「それは災難だね」

「でもお前がいてくれてよかったぜぃ」






大げさに両手を握られ上下に大きく揺さぶられる


勢いで握ってしまったが、周りより小柄な自分よりまた更に一回りほど小さいその手

握ったことにより近くなった距離

赤くさせる彼女の頬


嫌でも少し…いやかなり意識してしまった






「わっ、悪ぃ」

「い、や…だいじょぶ」






こうなった自分は質が悪いという事を丸井は自覚していた

好きになったら一途
周りが見えなくなり彼女を取り巻く何もかもが愛おしくなる

そして今回も…


もう彼女からもらった残り二つのガムは

大切過ぎて食べられなさそう―――












END















〜反省〜
さて、とうとう短編99作目でござーす。
9月9日に99作目ですよw
運命ってやつ?←


…なんか変態チックになってやせんかブンさん…
そんなことないよね?←

愛してしまうが故ですよ。
服もカバンも愛おしいというわけですよ…

…やっぱ変t(蹴

自重しときます


さて、今回もお友達様からリクエストと言いますかネタを頂きまして
即採用でブンさんがガムを失いそれをもらうというネタにさせていただきやした。

あざーす。

そして次はついにと言いますかとうとうと言いますか要約と言いますか記念すべき100作目になりやす!

あとお友達様方に言いたいのは101作目はどうやら12日になりそうでさァ。
なのでリク受けてたのは102作目以降に行きそうです。

さーせ。
毎度毎度私情さーせ。


名前様
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪


2012/09/09(SUN)




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