・（瀬川side）
今なんて言われた？
俺の笑顔がﾞ好きﾞだってよ
まぁ、笑顔限定だけどな
けど、どんな理由でも春樹から
ﾞ好きﾞ
と言われたら嬉しくないわけがない
こんなに、誰かの言葉で感情が左右されるのは初めてだ
正直言うと…春輝と出逢う前は、無感情人間だった
つか人を好きになる事自体どうでもよかったんだよ
他人に自分の心を支配されんのか面倒くさくて大嫌いだった
けど春輝と出逢ってから考えが変わってしまった
なんていうかとにかく好きな気持ちが溢れてきてしょうがない
お前になら支配されてもいいと思っている自分がいる
だから春輝だけは特別なんだ。
早く気付けよこの鈍感ちびが。
俺がどんだけお前を好きが伝わんねぇのかよ
けど、俺の気持ちを伝える前に春輝に気持ちがバレたら意味がねぇ
だから拳を握りしめるほど我慢したってのに
それを春輝は俺がキレてると勝手に勘違いしやがった
けど今は、春輝がキレてる
キレてるけど、なんか焦ってる
そんな春樹が小動物みたいで可愛い
まぁ確かに今のは俺が悪かった
けど赤面してんのを見られるのはごめんだ
でもせっかく心配してくれたから謝らねぇと
春輝にだけは嫌われたくない
だから
「春輝、ごめんな」
春輝だから普段しねぇことも普通にできんだよ…
｢………えっ！？｣
なんだよその反応
｢なんだよ｣
｢いや…殴られるかなって思ってたんで…｣
｢……｣
まだ恐がってるじゃねぇかよ
「あ、の…」
黙っている俺に怯えたのだろうか、春樹が俺の顔色を伺ってきた。
はぁー。
一刻も早く俺に対する恐怖を取り除きたい。
だから
｢俺が春樹を殴るとか絶対にあり得ない｣
本当のことを言ってやった
「え！？」
「だから安心しろ」
そしたら
「はい。」
少し頬を赤らめてとびっきりの笑顔で返事が帰ってきた。
やばい、すげぇ可愛い
春樹の笑顔はとてつもなく可愛くて心が温かくなる
自惚れでもいい
ただ、そのときの春樹は心から嬉しそうに見えたんだ。
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