大人向けの小説
第1マッスル【マッシル誕生!】の巻
セシル「フンッ!ハァッ!」ブンッ!ブンッ!
セシルは深夜、コーク訓練場にて1人で剣の訓練をしていた。
セシル「ふー…!そろそろやめて帰ろうかな…。家で少し休んでから朝イチにバハウルグに行って…」ブツブツ…
「お・つ・か・れ・さ・まv」フウッ!
急に何者かに背後からポンと肩をたたかれ、耳元に息を吹き掛けられる。
セシル「Σッぎゃあぁムグっ…!!?」
大きくシッカリとした、いかにも男らしい手がセシルの口を塞いだ。
ジャスティン「しーっ!深夜ですよセシルさんっ」ボソボソ
セシル「ンー!ムグ〜!!;」
パッ!っとジャスティンは手を離す。
ジャスティン「すいません、驚かせましたか。」
セシル「あ、あ、当たり前じゃないか!気配も無く背後からこんな…っ!もう驚くじゃないかジャスティン君っ!;」アタフタ
ジャスティン「いやぁ、そこまで驚いてくれて嬉しい限りですよハッハッハ。」
ジャスティンはカラカラと笑う。一体なにがそんなに面白いのだろうかとセシルは少し苛立ちもあり、ジャスティンを睨んだ。
ジャスティン「すいません、ただ僕は頑張って訓練しているセシルさんにきのこ茶を差し入れしたかったんですよ。」シュン…
本当に申し訳無いと、ジャスティンは謝罪し頭を下げた。
セシル「Σあっ!あぁ、いや、あんなに取り乱して僕もすまなかった!;だから頭を上げてくれないか?;そうだ、折角だしきのこ茶頂こうかなー!ちょうどきのこ茶飲みたいなーって思ってたんだよハハハ!!;」アタフタアタフタ
ジャスティン「セシルさんはいい人だなぁ。ミダショルグ長とは大違いっ!」ニコニコ
セシル「あ、ありがとう。いただきますね。」
(ミダショルグ長…、ハーディスさんの事か。)
ジャスティン「どうぞどうぞ。」ニコニコ
ジャスティンは笑顔できのこ茶をコップに注ぎ、セシルに手渡した。
ジャスティンも自分のコップにきのこ茶を注いで飲んだ。
セシル「……ふぅ、ありがとう、きのこ茶美味しかったよ。」ニコッ!
ジャスティン「どういたしまして。セシルさんはこれから帰宅ですか?」
セシル「うん、そうだよ。妻のウェダも帰りを待っててくれてるだろうしね。ジャスティン君は?」
ジャスティン「僕はさっきまでジマ訓練場で訓練して、これからコークナァム邸に行くんですよ。」
セシル「え?どうして?ジャスティン君の自宅ってたしかガアチ区…、いや、それより…」
ジャスティン「あぁ、コークナァム邸に行く途中にコーク訓練場から音が聞こえてたんで、ちょっと覗いたらセシルさんが真剣に訓練してたもんですからね、思わず見惚れちゃってましたよ。」ニッ!
セシル「見惚れ…って!;おいおい、からかわないでくれよ〜。」
ジャスティン「いえ、本当に訓練中に剣を熱心に振るうセシルさんは格好良かったですよ!普段は真面目に仕事するお姿しかお見かけしませんしね。…あ、すいません、お時間とらせて。ではまた会いましょうね!」
セシル「あ、あぁ、きのこ茶ありがとうジャスティン君。」
ジャスティンは笑顔で颯爽とコークナァム邸に向かった。
そしてコーク訓練場にまたセシル1人だけになる。
セシル「………。」
(ジャスティン君、良い人で好感は持てるけれども、僕っていつの間にかジャスティン君のペースにのまれちゃうんだよなー。)
セシルはポリポリと頭を少しかき、コーク訓練場の中央にある水飲み場の水をすくって顔を少し洗った。
セシル「……ふぅ、サッパリしたっと。」
(しかしジャスティン君、こんな夜更けにコークナァム邸で一体何の用事が…)
……確か、コークナァム邸には両親を亡くし兄弟も親戚もいない、7才という若さでコークナァムを襲名し、一人暮らしをしている美少年が住んでて…。
ギシ…ギシ…!
アッアッ…アァッ!ジャスティンサン…スゴイ…!
ギシギシギシギシッ!
セシル「………さ、さーて、帰るかな…!;」
(ジャスティンくーーん!;)
セシルは静寂な夜にコークナァム邸から微かに、そして徐々に聞こえてくる、ギシギシとベッドがきしんでいる音と、なにやら艶かしい声に耳を塞ぎつつ自宅へと歩こうとしたその時…!
ドクンッ!
セシル「……うっ!?」
(な、なんだ!?)
ゴゴゴゴゴ…!
シュパーンッ!!
セシル「Σ!?」
(え?何この音…。……ん!?)
セシルは違和感を感じ、ペタペタと顔を触る。
セシル「え?なにこれ…まさか僕は仮面を被っているのか!?うっ、とれない…!;」
(なんでかは知らないけれど、この仮面のおかげなのか暗闇でもハッキリ見える。しかし一体どうして…)
「〜〜〜〜!」
セシル「ん?なんだかミダショルグ邸あたりから声が…?酔っ払いの喧嘩かな?止めないと…!」ダッ!
「ジ、ジャスティンさぁん…っ!v」
ギシギシギシギシ!
セシル「こっちも本来止めるべきなんだろうけどもな…///;」ボソッ!
(ジャスティン君、隠れて付き合ってるんだね…。同性の禁断の恋か…。)
セシルはミダショルグ邸前まで走った。
―ミダショルグ訓練場―
エリス「いい加減にしないと怒るわよガラハドっ!」ボソボソ
ガラハド「頼むエリスっ!すぐすむしちょっとだけ!ちょっとだけだから!先っぽだけでいいからっ!///」ボソボソ
エリス「いやよ離してっ!なに盛ってんのよしかもこんな場所でっ!;」ボソボソ
ガラハド「じゃあ俺の家でするか!?///あぁでももう俺限界だ!」ガバッ!
セシル「何をしているんだ!」ザッ!
ガラハド・エリス「「!!」」
セシル「こ、こんな場所でなんて破廉恥な!///;エリスさんから離れろ!!」
ガラハド「誰だお前は!変な格好して!;」
セシル「Σえっ!?誰って…!」
(そうか、眼も隠れてるしこの格好だとわからないのか!あとで会った時気まずいし…ヨシ!)
エリス「誰でもいいから早く助けなさいよ!」
セシル「Σあぁすいません!僕…いや!私は…私は…!!」
ガラハド「おいエリス、この男やばいんじゃないか?」
エリス「アンタがいうな!」ガブッ!
ガラハド「Σ痛い痛い!腕噛むな!;」
エリスはガラハドから離れた。
セシル「私は悪を許さない鍛えぬかれた正義のマッスルヒーロー【マッシル】!!女性を暴行とは許されざる行為!成敗してくれる!!」ビシッ!シャキーン!!
ガラハド「なっ…!マッシルだと…!?」
(マッシルかよ…マッシル?結局誰なんだ!?声はどっかで聞いた事あるんだが…)
マッシル「とおっ!受けてみろブレイズソードっ!」シュッ!
ガラハド「ぬっ!?」サッ!
キィンッ!
ガラハド「…!俺の剣が真っ二つに…!?馬鹿な!」
マッシル「マッシルビーム!!」カッ!
ビビビビビッ!
マッシルから放たれた赤い光線がガラハドを襲う!
ガラハド「ぐわあぁぁあー!」バリバリバリバリ!!
バタッ!
ガラハド「」プスプス…
エリス「あ…あ…!」
マッシル「成敗!」ビシッ!
エリス「う、ぁ…!」ガタガタ…
マッシル「こ、怖がらせてしまいましたか…!すいません!でももう大丈…」
ガシッ!
エリス「あぁっ!助けてくれてありがとう!私あなたが来てくれなかったらあのまま…!」
エリスはマッシル(セシル)に抱きついた。
マッシル「いえ!当然の事をしたまでですよ!」
エリス「本当にありがとう…!や、やだ私…今頃になって恐怖で震えてきたわ…!」ガタガタ…
マッシル「大丈夫ですか!?私が家まで送りましょう!」
エリス「え、えぇ…!お願い…!」ウルウル…
濡れた瞳でマッシルを見上げたエリス。
マッシル「っ!?////」ドキッ!
(なにドキドキしてるんだ私は!;)
・
・
・
エリス「…ありがとう、もうここでいいわ。」
マッシル「では私はこれで…」スッ!
夜明けになり、朝日が徐々に顔を出す。
エリスはマッシルの姿をジロジロ見た。
エリス「最初は暗くてわからなかったけれど、マッシル、あなたってまさか…」
マッシル「っ!で、ではまた会おう!!;」ババッ!
(やばい!バレる!!)
マッシルは慌てて去った。
エリス「ありがとうマッスルヒーロー。」クスッ!
ダダダダダ!
バシュンッ!
セシル「ぉわっ!?」
(あ、あれ?元に戻った…!?)
顔を触ると仮面もなにも無かった。
セシル「全く…なんだったんだろう。でもエリスさんを助けれてよかった!」
ガチャッ!
セシル「ただいまー!」
ウェダ「おかえりなさいセシル。遅かったわね。」
セシル「あぁ、うん、色々…とにかく疲れたから少し寝るよ…」
ウェダ「あんまり訓練して体壊しちゃだめよ?」
セシル「うん…」グー
セシルはベッドですぐに眠りにおちいった。
ウェダはセシルに布団をかけて、セシルが起きた時に軽く食べれる物をテーブルに用意してガアチウルグへと後にする。
―ミダ訓練場―
ガラハド「」
ザッ!
???「フッフッフ…。マッシル、か…。楽しくなってきたな。」ボソッ!
謎の人物は不敵に笑い、朝日を背に去った。
セシルの謎の変身、そして謎の人物の正体とは…!?
エリス暴行未遂を知ったミダショルグ長のハーディスは怒り狂い、ガラハドをボコボコにしたのは言うまでもない。
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なんか連載した(笑)
謎の人物は敵なのかそれとも味方なのか…!?
次回もまた読んでくれよな!
(うるせ)
2013/5/8
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