大人向けの小説
その4
セシル(ま、まずい事になったぞ…。)
エリスさんの気持ちがガラハド君に傾きだしている…!
セシル(……でも…)
僕も正直今のハーディスさんよりかガラハドさんに傾く気持ちがわかるような?
Σハッ!いかんいかん!
僕まで何を考えているんだ!!
とにかく手遅れになる前にジャスティン君とハーディスさんにこの事を伝えないと!
セシル「……よし、誰もいないな。」キョロキョロ
(こんな人の家の裏にいるとこ誰かに見られたら大変だしね。)
ダダダダダ!
ウェダ「! あ!セシル見つけたっ!おーい!!」
セシル「えっ!?あぁウェダどうしたの?」
笑顔のウェダは駆け足でセシルに近付いた。
タタタタッ!
ウェダ「探したのよ、セシルと一緒にお昼ご飯食べようと思って…」
セシル「あああぁ…!;ごめんウェダ!そうしたいのは山々だけど…!!」
(急がないと急がないと!)
ウェダ「ねぇ、最近セシル忙しそうだし前より家に戻らないしどうし…」
セシル「本当にごめん!また今度ね!!;」
ダダダダダッ!
ウェダ「セシル…」シュン…
―ミダショルグ長邸―
ギシッ!
ハーディス「…おいっ!何すんだこのっ…!離せ!」
ジャスティン「あなたに無理矢理されたエリスさんの気持ちを!今!体感するといいんですよぉ!!」ハァハァ
ハーディス「離せやめろバカ!この変態馬鹿力があぁっ…!」グギギギ…!
ジャスティン「あぁダメだもう我慢できません!///なんなんですか!なんなんですかもうっ!僕をこんなに誘惑して!!///」ゴソゴソゴソ!!
ハーディス「知るかああぁあ!;やめろ脱がすな!!」
…ダダダダダッ!
バタンッ!
セシル「大変ですよハーディスさんジャスティ…!?」ビクッ!
ベッドの上でジャスティンはハーディスを押し倒してハーディスの服を脱がそうとしていた。
セシル「」
ジャスティン「あ…いや、これはエリスさんの気持ちを知ってもらおうと?てへへ…」
ハーディス「セシル…助かった…!」ゼェハァ…
セシル「Σハッ!呆けてる場合じゃない!じつは…!」
かくかくしかじか!!
ハーディス「なんだと!?エリスがガラハドに惚れかけてる!?そんな事があってたまるか!!」
ジャスティン「いやー、フツーはそうなるでしょ!♪惚れかけているというよりもう惚れてますねそれは。」
ハーディス「嘘だ!エリスは…!」
ジャスティン「現実と向かい合いましょうよ。エリスさんはモノじゃなく感情を持つ1人の女性ですよ?
まっ、モノのように扱って無理矢理抱いたハーディスさんにはわかりませんか。ハッハッハ。」ニコニコ
ハーディス「……う、嘘だ…!」
セシル「ちょっとジャスティン君!;」
ジャスティン「でも、エリスさんはその越えちゃいけないラインを越えないようにガラハドと距離をとろうとしてる。なら、やっぱりハーディスさんを1番愛している証拠じゃないですか。」
ハーディス「…そ、そうだな!」パァッ!
ジャスティン「ハーディスさんを大嫌いであろうがなかろうが関係なく一応ハーディスさんの妻ですからねぇ。妻として生きるならやはり強引にでも夫を1番愛してないと。ガラハドへの恋心と自分の感情を『ハーディスの妻』という重しでフタをして日々押し殺してこれからずっとハーディスさんの妻として生きていくんでしょうねぇ。」ネチネチペラペラ
ハーディス「………うぅっ!やめろ聞きたくない…!!」
セシル「ジャスティン君!!;キミは一体なんでそういう…!」
ジャスティン「えぇ?まだまだ序の口ですが?僕はね、怒ってるんですよ〜。」ニコニコ
セシル「ハハ、もうジャスティン君、そんな笑顔でまたそんな冗談…を……」
ジャスティン「冗談?」ニコリ…
セシル「っ…!?」ゾッ!
(な…なに…!?なんだ?この…、なんとも言えない恐怖は…)
ジャスティン「ハッハッハ!♪いやぁ、あのハーディスさんが落ち込むとか中々お目にかかれませんからねぇ、少々イジワルが過ぎましたか。」ニコニコ
セシル「…あ、はははは!そうだよジャスティン君、ダメだよ。」
(一瞬だけ妙に怖かったのはなんだ?;)
ジャスティン「ほらハーディスさん、エリスさん呼んできますからじっくり話し合いして仲直りして下さいよ。謝り方とか練習したしバッチリですって!」
ハーディス「も、もしエリスがそれでも許してくれなかったら…」
ジャスティン「いつまで弱気になってるんですか。そんなの知りませんよ。ではエリスさん呼んできます。」スタスタ…
ハーディス「…くそ、あいつのハラがいまいち読めん。」
セシル「と、とにかくエリスさんを待ちましょう!;」(ジャスティン君…。エリスさんを連れてきた後、じっくりジャスティン君と色々話し合いたいな。)
ジャスティン君はジャスティン君としてもマッティンティンとしても何か重大な事を隠しているに違いない。そしてそれを放っておいたら大変な事になるような、正義や善意、好奇心関係なく、なぜだかそう思った。
・
・
・
―ガラハドの家―
エリス「あの、ガラハド、いい加減離してくれないかしら。」
ガラハドはエリスをずっと抱き締めていた。
ガラハド「もう少し。もう少ししたら離すから。」ギュッ!
エリス「…陽が暮れてきたわね。」
ガラハド「………惜しいけど、エリスとハーディスは仲直りした方がいいな。」
エリス「……ガラハド…。」
ガラハド「エリスが今、俺にドキドキして惚れかけてるのは単に一種の錯覚だ。あの時エリスを助けたのが別に俺じゃなくジャスティンだったら、今と同じくジャスティンに傾きかけてると思うぜ。」
エリス「そんなの…」
ガラハド「エリス、俺もうわかってるから。エリスは何があってもハーディスを1番愛してるってのはさ。ずっとエリスを見ている俺が言うんだ、間違いない。」
エリス「……ガラハド…」
ガラハド「謝るなよ?それに俺はなにも傷心中のスキマにつけ入る作戦でエリスに振り向いてもらうとか微塵も思ってないからな。エリスが好きだから助けたまでだ。」
エリス「…………。」
ガラハド「あー…、ちょっとカッコつけすぎたか。
ま、まぁ…そんな感じで…錯覚でも一瞬の気の迷いでもなんでも、エリスがこれ以上俺といると好きになるとかっての、嬉しかったし。」
エリス「ガラハド…!私…」ギュッ!
ガラハドに抱き締められているエリスは、ガラハドの背中に両手を回して抱き締め合った。
ガラハド「Σあ、ちょっ…!!///エリスもう離れようか!;ごめんな!///;」バッ!
エリス「…ありがとう、ガラハド。」ニコッ!
ガラハド「―!!」ドキッ!
エリスは眼を潤ませながらガラハドにそう言って笑った。
いつもの冷笑や人を小馬鹿にしたような笑顔ではなく、庇護欲を掻き立てられるそんな儚くも綺麗な笑顔だった。
ガラハド「〜その笑顔は反則だって……。やっぱこのままハーディスに返すのやめよっかなー…なんてな?」
エリス「ガラハド」
ガラハド「なに?」
エリス「あなたがいてくれて良かったわ。じゃあ、もう行くわね。」
ガラハド「……おう。」コクリ
(これで良かったんだ。このままエリスと俺がくっついても、お互い後悔する。エリスはまだハーディスを愛している。)
ガチャッ!
エリスはドアを開けて外へ出ようとしたその時
エリス「Σきゃっ!?」ビクッ!
ジャスティン「おっと、すいません驚かせましたか!」
ドアを開けた瞬間、ジャスティンがすぐそこにいた。
ガラハド「ジャスティンか。俺に何か用か?」
ジャスティン「いえね、エリスさんをお迎えに。ハーディスさんがお待ちですから行きましょうかエリスさん。」
エリス「ハーディスが…!?」ピクッ!
ジャスティン「そんな怪訝な顔をしたら美しい顔が…いやその顔も素敵ですよエリスさん。」
エリス「ハーディスが私になんの用よ。話があるならハーディスから来ればいいのよ!」プイッ!
ガラハド「………。」ブルブル
(いかん、笑いたい…。そして儚げエリス終了のお知らせ。)
ジャスティン「その通りですよね!ですけどハーディスさんがここまで出歩いたらホラ、あの人やたら目立ちますし、また色々めんどくさい事になりますのでこうして僕がお迎えに参りました。」ニコッ!
エリス「…ジャスティン、あなたもしかしてハーディスに頼まれたの?」ギロッ!
ジャスティン「いえ、僕のおせっかいです。」
(そもそもこうなった原因は僕にあるしね。張り込みの案を提案して実行したわけだし。)
エリス「そうだとしても、これは私とハーディスの問題よ。」
ジャスティン「まぁまぁそう言わずに!ほらほら、ハーディスさんがお待ちです!」グイグイ
エリス「ちょっ!押さないで!;」
ジャスティン「ガラハドっ」クルッ
ガラハド「ん?」
ジャスティン「良くできました」グッ!
ジャスティンはガラハドに親指を立てた。
ガラハド「なにが?;」
(よくわからんが上から目線?いや、もしかしてコイツさっきまで聞き耳立てて俺とエリスの会話聞いてたんじゃ…)
ジャスティン「そしてくたばれぃっ」クルッ!
上に立てた親指を下に向けた。
ガラハド「Σはぁ!?;」
ジャスティン「じゃねっ!」
バタンッ!
ガラハド「……なんだアイツは;」
・
・
・
―ミダショルグ長邸―
ジャスティン「連れてきましたよ〜。ハーディスさんいます?」
ハーディス「いるに決まってるだろ。」
ジャスティン「いやぁ良かった。失礼ですがセシルさん突き飛ばして逃げたのかもって少し思ってまして。」
ハーディス「本当に失礼だな。ふざけるな、オレが逃げるわけないだろ!」
スッ!
エリス「……ハーディス、来てあげたわよ。なによ話って。」
ハーディス「!! エリス…!」ビクッ!
セシル「じゃあ僕らはこれで。」ペコリ
(どうか仲直りしますように!;)
ジャスティン「エリスさん、僕の家にいつ来ても大歓迎ですからね!♪」
セシル「ほらジャスティン君!;行くよ。」グイグイ
ジャスティン「あぁんっ!」
セシル「変な声ださない!;」グイグイ
バタンッ!
エリス「……ジャスティンだけじゃなく、セシルさんまで巻き込んだのね。」
ハーディス「オレが頼んだわけじゃない。」
パシンッ!
ハーディス「いっ…!;」
エリス「なんなのその態度は。ハーディスなんて嫌いよ。大嫌い。」
ハーディス「エリス…!」ジワッ!
エリス「ふふ、なに泣いてんのよ。」スッ!
エリスは笑顔でハーディスの顔に両手を優しく添えた。
ハーディス「エリスぅ…!」グスグス
エリス「さっさと話したい事を話なさいよ!」グイイイー!
ハーディス「Σいひゃいいひゃいいひゃい!」
エリスは物凄く睨みながらハーディスの両頬を左右に引っ張った。
エリス「…ったく。」パッ!
(絶対謝るまで絶対許してやらないんだから!)
エリスは手を離す。
ハーディス「うぅ…。あ、あのな、エリス、本当に悪かった!反省してる!!」
エリス「………。」
ハーディス「エリスの気持ちを無視してしまったり、エリスが産まれた大事な誕生日なのにオレはあんな事…!オレはエリスがいないとダメだ!エリスしかいないんだ!!だからガラハドよりオレ……オレの……!!エリスはオレの…っ!ガラハドだめだあぁ〜!」ギュッ!
ハーディスはエリスを抱き締めて泣き出した。
エリス「最後なんなのよ;」
ハーディス「うぅっ!ウック…ヒック…!」グスグス
エリス「ハーディスが泣くなんて珍しいわね。」
ハーディス「エ、エリスはもうオレよりガラハドを愛してるのか?」グスッ!
エリス「ちょっと危なかったけどね?」
ハーディス「そ、そんな…!」ガタガタ…
エリス「嫌なら、私をもっと大事にして。」
ハーディス「うん…。もうあんな事しない…!」グスッ!
エリス「約束よ。私も…ハーディスをずっと愛していたいの。」
(結局私も、ハーディスしかいない。ガラハドもわかっていた。私はガラハドに対してなんて最低な女なのかしら。)
それでもガラハドはこれからも私にアプローチしてきては、ハーディスに絞められての繰り返しでしょうね。
ハーディス「エリス、愛してる…。だからやり直してくれ。」
エリス「仕方ないわね、私も意地張るの疲れたし、もういいわよ。」ギュッ!
ハーディス「エリス…!///」
エリス「わ、私も、ハーディスの事、あ、愛し…///」
バタンッ!
ガラハド「エリスー!明日遊びに行かないか?」ニコニコ
エリス「ガ、ガラハド!;」
ハーディス「ガラハドお前な…!」
ガラハド「何?俺は俺のやり方でエリスを振り向かせてんだけど?」シレッ!
ハーディス「だからってあのなぁ…!」
ガラハド「黙ってろよ、人妻をデートに誘ってもなんら問題無いだろ?」ニッ!
ハーディス「常識を考えろ!出ていけ!!」
ガラハド「常識?ハーディスの口から!ハハハ!!」
エリス「…ふふっ!」クスクス
ハーディス「Σエリスまで!;つーかガラハドお前!オレを呼び捨てにしただろ!」
ガラハド「俺のが年上だろ?それにコークショルグ所属の俺は別にミダショルグ長に敬意払わなくてもなんら問題無しだし?で、エリス、デートの返事は?」
エリス「そうねー…」チラッ!
ハーディス「もちろん、断るよな?;」ビクビク
エリス「約束、破らないでよ?」
ハーディス「当たり前だろ!」
エリス「ガラハド、そういうワケだからデートはお断りよ。」ニコッ!
ガラハド「あー、残念だ。じゃあ帰るよ。お幸せに。」ニッ!
バタンッ!
ハーディス「全く、なんなんだガラハドは…」ブツブツ…
エリス「さ、もう夜だし、ちょっと遅いけれど晩ご飯作るわ。出来るまで時間かかるから訓練でもしてきたら?」
(ガラハド…心配して来てくれたのね。……もし、もしあの時、ガラハドが私にハーディスと仲直りした方がいいって言ってくれなかったら…)
私とガラハドは……
スッ!
エリス「―ん?」
ハーディス「オ…オレも手伝う///;2人で作れば早く食べれるだろ?オレは何したらいい?」
エリス「…!」
ハーディス「オレがまともに作れる食べ物っつったら、くさいスープと大人のパンと失敗した料理なら完璧に作れるんだけどな。」
エリス「失敗した料理って…!ぷっ…!もうバカ…笑わさないでよ…あははは!」
『な、なんだよそんな笑うなってー』
『失敗した料理完璧に作れてどうすんのよ』
ハハハハ…
ジャスティン(めでたしめでたし、と。)
セシル(結局最後まで聞き耳立てちゃったね…)
ジャスティン(仕方無いさ。ハーディスさんは戦い以外はすごく頼り無いから不安だったし。さて、タラの港で祝杯しようか?これ以上聞き耳立ててたら僕もうドラゴンゲイルしたくなる。)
セシル(う、うん、そうだね;行こうか。)
セシルとジャスティンはソッと後にした。
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仲直りしたね(´ω`)ヨカッタヨカッタ
マッシルとマッティンティンが下着ドロ捕まえるために張り込み作戦をエリスに言った上で張り込みしたから、ハーディスと情事すると完璧聞かれるのを恐れたエリスはハーディスを拒んで結果こじれたのな。
さすがにマッティンティンであるジャスティンも罪悪感があったりなかったりで、結局ジャスティンは何なんだ(笑)
ガラハドせつねぇな(笑)
そして下着ドロはいつ成敗されるのか。
2013/5/13
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