プルト小説
その7(ガラハド+グリーヴァ他)
赤毛のマリー、そしてヘルミーナの母であるローザはグリーヴァらの家にルームシェアをして強引に暮らす事になった。
全てはグリーヴァを振り向かせるために。
―グリーヴァとガラハドの部屋―
グリーヴァ「………。」スヤスヤ
マリー「グリーヴァ君v朝だよ、起きて起きてっ!♪」
(寝顔かわいいぃ!///ガラハドさんやバッシュさんは毎朝この顔を独り占めしてたのねっ!そして昔にグリーヴァ君と同棲してたヘルミーナさんも!)
早朝、マリーはダブルベッドで心のくまを抱いて寝ているグリーヴァを揺らして起こす。
グリーヴァ「んー……」
マリー「ほらほら、朝ごはん冷めちゃうよー?///」バサッ!
(グリーヴァ君の腕のなかにいる心のくまになりたい。)
マリーは布団をはぎとる。
グリーヴァ「…みゅ〜…、さむい〜…ばかー…」
寝ぼけているグリーヴァは目を開けないまま片手で布団をつかもうとしていた。
ガシッ!
マリー「わっ!///」グイッ!
グリーヴァ「みゅ…、あったかい…。」スヤスヤ
グリーヴァが布団をつかもうとしていた手はマリーをつかみ、そのまま引き寄せてダブルベッドの上でマリーにくっついて暖をとった。
グリーヴァとマリーの間には心のくまがあるが、グリーヴァの足はガッチリとマリーに絡みつきだした。
マリー「はわわわ……!!////;」
(きゃあああぁ!////;さっそく最高なハプニングががががが!!////)
ギィッ!
ローザ「ちょっと、いつまでグリーヴァ君を起こ…あぁっ!ずるーい!!」
マリー「これはグリーヴァ君が勝手に…///」
グリーヴァ「………。」スヤスヤ
ローザ「ずるいずるい!私もっ!」ギシッ!モゾッ!
ローザもダブルベッドの上に乗り、そしてマリーとローザの間にグリーヴァが寝ているかたちとなった。
マリー「ちょっとローザさんったら!」
ローザ「グリーヴァくーん///こっち寝返りして〜?」
グリーヴァ「みゅ……」スヤスヤ
スタスタ…
ガラハド「うわっ、なにやってんだよ;朝ごはん冷めちゃうって。ほらグリーヴァ、起きろ。」
・
・
・
カチャカチャ…
ガラハド「いやー、女子3人の作った朝食だなんて贅沢だなー♪しかもどれも美味しいしさ♪」
ローザ「どんどん食べてね〜♪」
テーブルにはたくさんの料理の皿が並び、ガラハド、ヘルミーナ、ローザ、マリー、グリーヴァの5人はイスに座って朝食を食べる。
グリーヴァ「…ん?ガラ兄、なんで朝っぱらからそんなにビシッとしてるんだ?髪型もなんかきまってるし服も一番いいやつ着てるし。誰かお客でもくるのか?」
ガラハド「なに言ってんだ、男も身だしなみが大事だし今日は特に当番や仕事は無いし、たまには朝からちゃんとしてるさ、ハハハ。」キリッ!
(ローザさんやマリーちゃんにはさすがに朝のだらしない姿は見せられないからな。気合いいれねーと。うん。)
マリー「キマっててカッコいいです、ガラハドさん。」
ガラハド「いやぁ、マリーちゃんもその服よく似合ってるし可愛いよ♪」ニコニコ
(というかエリスとお祖父様がいない生活ってのもなんだかこれはこれで気楽な気がするかな?)
ヘルミーナ「………。」モグモグ
(ガラハドさん、すごい意識してる…。普段なら寝起きのボサボサ頭でも気にせず私の前で朝食食べたりしてたのに…。どーせ私は顔が可愛くも美人でもないブスな女ですよ。)
ローザ「グリーヴァ君、あとでねぐせ直してあげるね♪それと今日着る服のコーディネートもまかせて♪」
マリー「だめです!それは私がするんですっ!」
ローザ「なによっ!それにマリーさん今日のその服やけに気合い入ってるじゃないの。頭にはリボンなんかつけちゃって。」
マリー「ローザさんこそ、体のラインが目立つ服なんか着ちゃって。見え見えのアピールですね。」
ローザとマリーは火花をちらしながらの口論が始まった。
グリーヴァ「う…うるせぇ…」
ガラハド「まぁまぁ、いいじゃないか♪華やぐなぁ♪」ニコニコ
(いつもはバッシュとグリーヴァと、そしてヘル子ちゃんの顔を見ながら朝食だったからなぁ。ヘル子ちゃんには悪いけどやっぱり容姿がエリスに似ていて素敵なローザさんと、とっても可愛いマリーちゃんがここにいると全然違うな。しかも心なしか空気も甘い♪)
ヘルミーナ「………。」モグモグ
(朝からムカムカする。これならまだバッシュさんがいた時のがマシだよ…。)
グリーヴァ「おいヘル子、この王魚のスープ作ったのヘル子だろ?うめーぞ。」ニコッ!
ヘルミーナ「!! うんっ!///自信作なんだ♪」パァッ!
(グリーヴァ君…!///)
ローザ「むむっ!?グリーヴァ君、王魚のスープが好物なの?」
グリーヴァ「まぁな。かなりスキってわけじゃねーけど……っ!?」ゾクッ!
グリーヴァは一瞬身震いをした。
ガラハド「ん?どうした?寒いのか?」
グリーヴァ「わ、わかんねーけどなんか悪寒が;」
・
・
・
バッシュ「ふぬあああぁグリーヴァああああ!!」ゴロゴロ
アルベルト「うおぉ;バッシュのグリーヴァ禁断症状が日に日に酷くなっていってるな!;」
デュラン「本当に元・北の国のリーダーだったんですか?;バッシュさんしっかりして下さい、地面におもっくそ転がって服が汚れまくりじゃないですか;」
バッシュ「ふああぁっ!グリー、グリーヴ、グリーヴァああああぁうもあああ゛!」ジタンダジタンダ
エリス「…フヒッ…!ぶふぉっふ…!!」ブルブル
アルベルト「笑うのめちゃくちゃこらえてるし;」
スタスタ…
ハーディス「なに騒いでるんだバッシュ。おい、さっきあっちの木で用を足してたら…」
バッシュ「Σハッ!グリーヴァ!!///」ガバッ!
ハーディス「おい、いい加減にしろ。オレはグリーヴァではない。」
バッシュ「そうかそうか、ジャムクレープ一緒に食べような。」ニコニコ
デュラン「話が通じてない。めちゃくちゃ怖いんですが。」
エリス「それほどまでにグリーヴァが好きなのねぇ。」
グリーヴァアアア!
ウワッ!ハナセエェ!
デュラン「これならグリーヴァ君も連れていけばよかったですね。」
エリス「ガラハドが北の国に行かなかったせいかグリーヴァはあまり北の国に行く気は無かったし、それにグリーヴァにメロメロなバッシュをティーダやカインが見たら卒倒するからグリーヴァは同行しない方がいいとも思ったけど…」
ハーディス「離せと言っている!;ソウルブレイク!!」ゴスッ!
バッシュ「ぐはあぁ!どうしたんだグリーヴァ!?いきなり殴るなど…!」ガバッ!
ハーディス「Σなっ!!本気のオレのソウルブレイクをモロにくらってすぐ立ち上がっただとっ!?;目を覚ませ!;オレはハーディスだ!!」
エリス「これならグリーヴァがいた方がまだよかったかしらねぇ。」
アルベルト「グリーヴァはいてもいなくてもバッシュはヤバいけど、いないと大人しくなるどころかうるさいな;」
バッシュ「ううぅ…!グリーヴァああぁ…!」
エリス「ホームシックならぬグリーヴァシックね。」ドヤッ
デュラン「なんでドヤ顔なんですかお母さん;それよりお父さん、さっき言いかけていた事はなんだったんです?」
ハーディス「ん?オレはなにか言ってたか?」
デュラン「ですから、さっき木で用を足していた時に何かあったんじゃなかったんですか?;」
ハーディス「あぁ、そうだったそうだった。あっちに偶然にもオレの孫のグレイがいたんだよ。」
エリス「グレイって…、ガラハドの双子の弟で…」
(ハーディスとウェダとの間に生まれたルーファウス、そのルーファウスの息子がガラハドとグレイだったわね。)
デュラン「試合会場や試合のイベントを催した方ですね。優勝賞品が食べれば下界にいける水晶で…。」
(あれからグリーヴァ君は途中でお母さんを手に入れようと暴走して…。)
ハーディス「グレイはあちこちを旅していてちょうど北の国に行く途中だとよ。あ、ほら、グレイ来た来た。おーいグレイ!こっちだ!」
・
・
・
―東の村―
リレ「しっかしまぁ、ローザもマリーもすごい積極的だねぇ。ほとんど強引にグリーヴァ達の家で押しかけて暮らしだしたんだろ?ローザもマリーも元々は消極的な方だったのに…。」
ジャスティン「恋する乙女の行動力をナメてはいけません。」キリッ!
リレ「なにを偉そうに;」
ジャスティン「リレも恋すればわかりますよ。どうです?僕に恋をしてみるというのは…」
リレ「オーラナックル!」ゴアッ!
ジャスティン「おっと、危ないなぁ。」ヒョイッ!
リレ「くそ、さすがだね、当たらなかったか…。そもそも母親が一緒のお前とアタシが恋仲になるわけないだろうが!」
ジャスティン「え?なにムキになってるんですか?いつものジョークなのに……あ、そうか、ははーん、ムキになるということは、少なからず僕を意識している、そして同じ血が半分流れていなかったらまんざらでもないという…!♪」
リレ「ドラゴンゲイルー!!」
ドゴオオォッ!!
リレの怒りのドラゴンゲイルにより、ジャスティンは吹っ飛んだ。
リレ「全く…!」
スタスタ…
シェイド「………。」
(……あぁ、リレか…。ドラゴンゲイルなんて放って何してるんだか。まぁ会話する気もないし俺の被害もないからどうでもいいが。)
シェイドは木の皮で編んだ自作のカゴを抱えながら自宅へと歩いていた。
シェイド足音に気付いたリレは振り向き、シェイドの姿をとらえる。
リレ「シェイドじゃないか!相変わらずしみったれた顔してるねぇ!♪」ニコニコズカズカ
リレは笑顔で大股でシェイドに近付いた。シェイドは露骨にいやそうな表情になった。
リレ「それはカゴだね?なんでも作れるってすごいじゃないか♪」
シェイド「………べつに。じゃあな。」
(リレは苦手だ。)
ガシッ!
リレ「あーあー、待ちなって!せっかくだからなにか喋ろうじゃないか♪」ニコニコ
シェイド「遠慮する。ほっといてくれ。そして手を離せ。」
シェイドはリレに手首を掴まれ、ふりほどこうとするが力強いリレの手に更に強く掴まれた。
シェイド「痛い。離せ。」ブンブン
リレ「仕事ばっかしてないでさ、たまにはいいじゃないか。それにしても細い手首だね、ちゃんとご飯食べてるのかい?」
シェイド「仕事というかこれは俺の趣味だ。あと大きなお世話だ。」ブンブン
(くそ、ふりほどけない。)
リレ「シーフードパーティーやバーベキューにも滅多に参加しないしさ、もっとあんたの事を知りたいんだけどねぇ。そのくせ、人とあまり関わらない割には作った塩や皿とか焼き立てのパンだとか皆にたまにプレゼントしてくれるし。」
シェイド「趣味だからな。自分一人で使えない分や食べきれない分は渡しているだけで良く思ってもらおうとかでもなく善意でもない。」プイッ!
リレ「でもアタシは助かってるよ。皆もね。」
(渡した物を受け取って喜ばれたらシェイドも若干嬉しいくせに。全く、変に素直じゃないとこがまた可愛いねぇ。)
シェイド「フン…。」
グリーヴァ「うわああああぁん!ガラ兄〜!!」ビースカ
ガラハド「どうしたんだ?;」
グリーヴァ「ふみーっ!」グスッグスッ!
ガラハド「えっ!?ヘル子ちゃんとマリーちゃんとローザさんが喧嘩!?;しかも止めてもきかない!?;」
リレ「ガラハドが無自覚なのかナチュラルに『ふみゅ語』をマスターしている…!」
シェイド「いいから手を離せ。しかもグリーヴァとかうるさくてめんどくさい奴が近くにいるだけで疲れる。」パッ!
リレ「シェイドもグリーヴァぐらい喋ったり笑えばいいのに。せっかくの美形がもったいない。ま、影のある美形もスキだけどね?♪」ニッ!
シェイド「俺はただ、静かに一人で何かを作るのに没頭したいだけだ。俺一人で東の村で過ごしてたのに母さんをはじめぞろぞろ来やがって…じゃあな。」スタスタ…
リレ「はいはい。」
(可愛い。)
ジャスティン「リレっ!」ヌッ!
リレ「Σわぁ゙っ!?;」ドキィッ!
ジャスティン「だめですよリレ!シェイドは僕とリレと同じお母さんの子ですし、それにシェイドは僕が目をつけているんですからっ!」
リレ「うるさい;」ゲシッ!
ジャスティン「あぁんっ!」
リレ「変な声だすな;」
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あぁバッシュ…(^ω^*)w
2013/12/26
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