プルト小説
シェイドの恋愛受難・1
ー東の村ー
昼、ジャスティンとリレは二人の母であるエリスが世話をしている小規模のラフィアの花畑を散歩していた。
ジャスティン「う〜ん、久々ですねぇ…。一年ぶりぐらいでしょうか。」
リレ「なにが一年ぶりなんだい?」
ジャスティン「いえいえ、心の底から平和だなあと思う時がです。全裸で歩けたらもっと最高なんですが。」
リレ「全裸になったら真っ先に一番隠すべきところを龍的光波で消滅させるからな。」
ジャスティン「んもう、リレの照れ屋さん。」
リレ「全然照れてないっての;」
ジャスティン「それにしても意外でした、リレがまさか僕とのお散歩デートに了承してくれるなんて。」
リレ「Σデートじゃないだろ!///;アタシだって訓練の他に、たまには気分転換にキレイなとこを散歩くらいするさ。1人じゃちょっと散歩する気は起きないけれどね。」
ジャスティン「リレはそんなところがあるから可愛いですねぇ。はっはっは♪」
リレ「からかうんじゃないよ、殴られたいのかい?」キッ!
ジャスティン「いや、からかってなどないよ。俺の本音だから。」
ジャスティンはリレの目をまっすぐ見て言った。
リレ「〜っ!///;急に素になんな!///;」ブンッ!
バキッ!
ジャスティン「あぁんっ!;」
リレ「まぁ、あんたの事だからそんな手口で他の女や好みのイケメン男にも似たようなコト言ってんだろうけれど、アタシとあんたは生まれた時代と父親は違えど母親は同じなんだからそんなセリフ言うなっての。わかった?」
ジャスティン「はいはい、わかってますよ。」ニコッ!
リレ「全く;」
(全然わかっちゃいないねコレは。)
ジャスティン「半分同じ血が流れてても知らずに結婚して夫婦になった人もいま……ん?あれは…シェイドがいますね。」
リレ「ホントだ。ま、シェイドもこの花畑を世話しているからこれから手入れするのかも。」
シェイド「…………。」
シェイドは腕を組んでそのまま立っていた。
相変わらずの不機嫌そうな仏頂面な表情をしており、ジャスティンやリレには気付いてはいない。
ジャスティン「水やりや手入れしてるようには見えませんね。つまり僕におヒップを触られたいのを待っているとしか…。」
リレ「なワケないだろうが;」
シェイド「! なんだお前らか…。」
ジャスティン「やぁシェイド♪イケメンは花畑でただ突っ立ってるだけでも絵になりますねぇ。もう一人の僕も突っ立っちゃいそうです。」
リレはすかさずジャスティンにオーラナックルをした。
シェイド「お前ら相変わらずだな。」
ジャスティン「むふふ、リレとデートですデート。シェイドは何してるんですか?」
リレ「だからデートじゃないだろ。」
シェイド「俺は…なんだっていいだろ。ほらさっさとどっかいけ。」
タタタタタッ!
エクレア「シェイドぉ〜!ごめーん、お待たせ!」
息をきらし、黒髪のツインテールを揺らしながらエクレアが走ってシェイドに近付いた。
ジャスティン「………へえ?」
シェイド「なんだよ;これはエクレアがだな…!;」
ジャスティン「シェイドも所詮男か。行きましょうリレ。」フイッ!
リレ「ん?あぁ…、またな、お二人さん。」
エクレア「?」
シェイド「所詮男かってなんだよ;くそ…。」イラッ!
エクレア「シェイド、あの…本当にいいの?」
シェイド「いいから待ち合わせ場所のココに来たんだろうが。」ムスッ
エクレア「そ、そうだよね!;ごめんなさい!;」
シェイド「ビクビクしていちいち謝るなよ。」ハァ…
エクレア「うぅ…、だ、だって、なんかシェイド怒ってるし…。」
シェイド「…………。」
(…………俺がエクレアに怒ってる?ジャスティンのアホには怒ったが…。)
エクレア「…………ぅ…。」ジワッ!
(やっぱりなにか怒ってる。待ち合わせ時間よりちょっと早く来たけどシェイドが先に来てたから待たせちゃったとかで…。)
シェイド「Σ!?; なに泣いてんだ?;もういいから塔に行くぞ!;」
エクレア「うん…。」グスッ!
シェイド「……あー、悪かった、怒ってたのはジャスティンの野郎に対してだからな。」
エクレア「! そっか、よかった。」ニコッ!
シェイド「…………くそ///;」プイッ!
(可愛いとか思うなよ俺!もうエクレアとは何とも無いんだ!終わったんだ!)
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