プルト小説
東の村で悠々生活2(エリス+グリーヴァ+ヘルミーナ他)
―東の村・会議小屋―
ヘルミーナ「本当に重ね重ね申し訳ありませんでした!!」
魔力を使い果たして幼児化したヘルミーナは、泣きながら改めてリレ達に頭を下げた。
リレ「いいっていいって。この通りピンピンしてるんだし!」
ウェダ「でもヘルミーナ、もう少し感情を落ちつかせなさいね?;」
(グリーヴァ君がいなかったら完璧に肉体消滅してたわね…。さすがに血の気がひいたわ;)
グリーヴァ「ヘル子!オレが咄嗟とはいえ結界はってなかったら全滅だったんだからな!」プンプン!
ヘルミーナの暴走からウェダ達を守るため、ほとんどの魔力を結界に注いで幼児の体になったグリーヴァは声変わりをしていない高い声でヘルミーナを叱る。
オカリナ「怒ってるグリーヴァ君かっわいぃ〜!♪」キャッキャッ!
グリーヴァ「近寄るんじゃねーよバカメガネ女!;大体テメーが…!」
エリス「はいはい、そこまで。とにかくヘルミーナは感情が高ぶってカッとなると無我夢中で超強力な魔術を放っちゃうから措置と対策しないとね。」ウズウズ
(あぁ、幼グリーヴァに思いっきり頬擦りしたい…)
ヘルミーナ「感情のコントロールの努力しますから!だから、だからどうかお慈悲を……!」ガクガク
エリス「ヘルミーナ?追い出されると思ってるの?私はあなたを追い出すつもりはないからそう震えないで。それに北の国に行けば対策もちゃんとあるから。」
ウェダ「…あ!そうか、あの水晶なら…」ハッ!
エリス「そうよ。北の国にある、魔術を発動したら魔力を吸収する変わったあの水晶。これからはヘルミーナが身につけるなりして持ってたら即解決。で、次はオカリナの事なんだけれど…」
コンコンッ!
バッシュ『バッシュです。入ってもよろしいでしょうか!?;オカリナがそこにいると聞いたもので…!』
エリス「いいわよ。どうぞ。」
ギィッ!
ズカズカズカ…!
バッシュ「失礼します!オカリナあぁ…!!;」
オカリナ「Σうげっ!なんでバッシュ兄ちゃんが!?;サイアクー!!」
エリス「…バッシュの妹?今からオカリナについて色々聞こうとしてたところよ。」
グリーヴァ「おい、ヘル子もう泣くなよ。ママがヘル子を追い出すわけねーんだから。な?」ナデナデ
ヘルミーナ「グリ゙ーヴァ君…!」グスッ!
グリーヴァ「みゅ」ナデナデ
グリーヴァはしばらくヘルミーナの頭を撫でて慰めた。
ウェダ「…可愛い…!///」キュン
バッシュ「ジャスティン達から聞いたぞ!おもてに出ろオカリナ!初対面のくせに俺のグリーヴァに抱きつくとはなんたる…ふぬおぉっ!?///;グリーヴァ!?///」
グリーヴァ「ふみゅ?」
グリーヴァは振り向いてバッシュを見上げた。
バッシュ「うおおおおー!///可愛い!幼児姿も可愛いぞグリーヴァー!////;」ハァハァ
エリス「うるさい」
リレ「うるさい」
オカリナ「本当にあのバッシュ兄ちゃん?なんかしばらく見ないうちにすごい変態っぽくなってる…。ちょっとひくわー。」
・
・
・
―グリーヴァ達の家―
ガラハド「…なるほどな、オカリナはバッシュとワグナスの妹だったのか。全然似てないな〜、ははは!」
ガラハド、バッシュ、そしてグリーヴァの3人はイスに座ってテーブルの上にあるジャムクッキーを食べながら会話をしていた。
バッシュ「妹とはいえ俺はあまり好きではない。生前の時からオカリナは俺の気にさわることばかりしてよく喧嘩をしたものだ。」ムシャムシャゴクン
バッシュは険しい顔をして言う。
ガラハド「またまた〜。オカリナはむじゃきな感じだったし可愛いし、いやな感じは特にはしないしでイイじゃないか。俺は男兄弟だったから妹とかほんっと羨ましいぜ。」ムシャムシャ
グリーヴァ「ジャムクッキーうまい♪」ムシャムシャ
バッシュ「そのむじゃきな部分が嫌だ。とてつもなくな。」
ガラハド「えぇ?;ならグリーヴァだってむじゃきっつったらむじゃきだし。ほらグリーヴァ、ジャムやらクッキーのカスが口のまわりに…」グイッ!フキフキ
グリーヴァ「ふみゅっ」
ガラハドは布でグリーヴァの口のまわりを少し拭いた。
バッシュ「グリーヴァとはまた違う。むしろグリーヴァの汚れなき無垢なる可愛さとオカリナの無知なるむじゃきと同じにするな。」キッ!
ガラハド「なんじゃそら;」
グリーヴァ「オカリナのやつこれからこの村に住むのかな?」
ガラハド「うーん、この村に住めれるかどうかはエリス次第だしな…。それにしてもヘル子ちゃん……今回ばかりは正直怖い;」
バッシュ「グリーヴァが他の女に抱きつかれただけで暴走とは……。だが、北の国にある例の水晶をヘルミーナがこれから持ち歩くなり身に付けるなりすればカッとなっても大丈夫だな。」
ガラハド「まぁな…。」
(もし、ヘル子ちゃんがまたカッとなって今度はエリスが巻き添えで大怪我でもしたら…。うーん……、あんまり考えたくないけどエリス本人は許してもお祖父様は絶対穏やかじゃないな…。)
バッシュ「…………。」
(ヘルミーナの感情の高ぶりからくる魔力の暴走についてはもはやヘタな事は言えんな…。)
ガラハド「…………。」
バッシュ「…………。」
一瞬だけ微妙な空気と沈黙が流れた。
グリーヴァ「みゅ?」
バッシュ「…ゴホンッ!ところで、ガラハドも本気でベッドをキングサイズにして俺達男三人で寝たいのか?;」
グリーヴァ「寝るのー!」
ガラハド「Σいやいやいや!;滅相も無い!!;」
グリーヴァ「寝るー!!3人で寝るー!!」キャンキャン
ガラハド「う…うるせぇ;」
―夜―
エリス「……ま、とりあえずこの村の数日間の滞在を許可するわ。いくら好みの男がいるからって変な問題起こしちゃだめよ。で、岩風呂はそっち、訓練場はあっち。」
オカリナ「はーい!ありがとうございますエリス様!♪」ニコニコ
エリス「エリス『様』って;」
オカリナ「しばらくワグナス兄さんチでゆっくりしてから南の村に向かおうと思いますー。」
エリス「オカリナ、あなたはこの村から北にある山の向こうからここまで来たのよね?南の村に何か用が?」
オカリナ「あぁ、旅してる人に出会って南の村の存在を知ったんですよー。で、その人と会話してるうちにどうやら南の村には私が生前お世話になった人がいるっぽくて、山越えて北から南へと進んで平原まできたらエリス様達は戦ってるわグリーヴァ君はイケメンだわ…///えへ♪」
エリス「ちなみにオカリナがいた山の向こうはどうなっているのかしら?そこまで進んだことないのよ。村とかあるの?」
オカリナ「おっ!知りたいですか?♪じゃあ一緒にお風呂にでも入りながらまったり教えますね〜!それにお背中も流しますし♪」グイッ!
オカリナはエリスの手をひいて岩風呂まで歩き出した。
エリス「えっ?;ちょっ、オカリナ!?;」
(Σ力強っ!;)
オカリナ「おっふろ♪おっふろ〜♪」ルンルン
エリス「………。」
(わ、わるいコじゃないんだけれども…!;)
―岩風呂―
オカリナ「岩に囲まれた露天風呂、水をはって熱々の石を入れて焼き石の原理で水からお湯に…ほほう。近くに男女別の脱衣所的な簡易小屋もある、フムフム。」
エリス「素晴らしいでしょ?皆一生懸命造ったのよ。あなたのお兄さんのバッシュの知識や指示のおかげでこうして立派な露天風呂が…」
オカリナ「Σあっ!混浴ですか?」
エリス「夜は基本的に混浴にしてないわ。だから安心して。」
エリスは先に片足だけ湯に浸かる。
オカリナ「…エリス様ってスレンダーなのに胸はあるし、なにより肌がキレイですね///」ポッ!
オカリナはエリスの背中を勝手に触ったり上下に撫でたりした。
エリス「あぁ…ありがとう;オカリナも素敵よ;」ザブッ!
エリスとオカリナは湯に浸かる。空を見上げると綺麗な星空であった。
オカリナ「外からここが見えないようにしている木の板の壁も、脱衣所の小屋も、なにもかもキッチリできてるなぁ〜。」
エリス「バッシュがいなかったらここまで立派には造れなかったわ。」
オカリナ「バッシュ兄ちゃんは神経質だからな〜、設計もさぞかし神経質にキッチリしたんだろうな…」
エリス「で、山の向こうはどうなっているのかしら?」
オカリナ「あぁ、フツーですよ、フツー。」ニコニコ
エリス「だからそれを教えなさいって;」
オカリナ「そうですねぇ…、あ、カンタンに言えば下界のガアチウルグの仕事場みたいなトコって感じです。砂っぽいというか埃っぽいというか、砂地ですね。あまり植物や木は生えてませんし人もまばらで好き勝手にテント暮らししてます。鉱石や石ばっかり。」
エリス「そう、なるほどね。山ひとつ先には鉱石が…」
オカリナ「え?山ひとつ?」
エリス「え?」
オカリナ「みっつです。東の村から見たら大きな山ひとつしか見えませんが、その後ろに小さい山ふたつがあるんですよ〜。」
―翌日―
バッシュ「ふぬおおぉ…!!////グリーヴァ、その格好は…!?///」ブルブル…
ガラハド「エリスか?」
グリーヴァ「ちがうー、ウェダがくれたー。似合う?」
子どもの姿のグリーヴァは白くてモコモコした服を着ていた。被っているフードには左右にイムの耳がぴょこんと立っており、後ろには尻部分にイムの丸いシッポがついている。
バッシュ「ふぬうおおぉー!////似合いすぎて俺はどうにかなってしまいそうだああぁ!!////;」
ガラハド「どうなるんだよ;しかもうるさい;良かったな〜グリーヴァ。可愛いぞー。」ナデナデ
ガラハドはしゃがんでグリーヴァの頭を撫でた。
グリーヴァ「みゅ♪だっこー♪」ガシッ!
ガラハド「わかったわかっ…」
ドンッ!
バッシュ「俺が!!///;」ハァハァ
ガラハド「いたた…うわっ…!?;」
グリーヴァ「Σバッシュ鼻血!;鼻血でてるぞ!;」ビクッ!
バッシュ「構わん!///;」ハァハァボタボタ
荒い息で鼻血を垂らしながらグリーヴァを抱っこしようとするバッシュ。
グリーヴァ「やだーっ!!;なんかこわいー!!」ダッ!
バッシュ「Σあぁっ!;待てグリーヴァ!!;」ダッ!
ガラハド「おいバッシュ止まれ!;今のお前はすげー危ないヤツだぞ!!;」ダッ!
バッシュ「邪魔立てするなガラハドー!」カッ!
ワーワー!!
タタタタタッ!
ドンッ!
グリーヴァ「み゙ゅっ!?」
ランディ「おっと。ん?グリーヴァ君?可愛い格好してるね。あとちゃんと前を確認して走ろうね?」
グリーヴァ「すまん」ペコリ
ランディ「あぁ、そうそう、ワグナスがグリーヴァ君を探してたよ。見せたいものがあるって。」
グリーヴァ「だっこー」ピトッ!
ランディ「えぇ?;」
グリーヴァはランディの右足にしがみついた。
グリーヴァ「ワグナスの家までー」スリスリ
ランディ「抱っこして連れていけって?;仕方ないなぁ…よっと。」ヒョイッ!
グリーヴァ「みゅ♪」ギュッ!
・
・
・
ウェダ「よーし、出来たわよ♪これでグリーヴァ君とおそろいね♪」
ヘルミーナ「ありがとうおばあちゃん!♪」
ヘルミーナはウェダからピンク色のモコモコした服を受け取った。
ウェダ「フードを被れば可愛いピンクのイムになれちゃうわよ〜」ニコニコ
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グリーヴァがあざとくなってら(´ω`)笑
バッシュはちょっと危ない
( ^ω^)
ウェダはシェイドに頼んでモコモコした布地をピンクに染色してもらってからイム服を作ったからグリーヴァのが先に完成したのな。
2013/12/8
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