プルト小説
オカリナ、東の村へ(グリーヴァ+ガラハド+オカリナ他)
―海―
ザザーン…
グリーヴァ「うえっ!ヒック…うぅ〜…!」グスッグスッ!
ガラハド「ほら、もう泣くなって。お前は初めての釣りで五匹も釣れたんだ、偉いぞグリーヴァ。」ナデナデ
グリーヴァ「ヒックヒック…だってガラハド兄ちゃんは20匹釣ったのに…!オレはガラハド兄ちゃんの役にたてなかった…グスッ!」
ガラハド「そりゃ俺は生前リムウルグだったしさ、釣り初心者のお前とは違うって。それにお前は不慣れでも五匹も釣れたんだぞ?ちゃんと役にたってるから気にするなっての。俺のお手伝いありがとな。」ナデナデ
グリーヴァ「ゔん゙…」ギュッ!
グリーヴァは泣き止んでガラハドの胸に抱きついた。
ガラハド「お前くっつくのスキだよな〜;まぁいいけどさ;」
スタスタ…
リレ「おや、なんだい、またグリーヴァは泣いてガラハドにベッタリか;」
ガラハド「あぁリレ、砂浜ダッシュで訓練か?」
リレ「まぁね、今日の分の仕事は終わったし。ほらグリーヴァ、いつまでもめそめそするんじゃないよ。」
グリーヴァ「もう泣いてないもん。」ギュウゥ
グリーヴァはガラハドに更にしがみつく。
リレ「やれやれ。」
ガラハド「ははは;」
リレ「あぁ、そういえばハーディスさんがアンタを呼んでたよ。『いつでもいいから手があいたら家にこい』ってさ。」
ガラハド「え゙?;なんか怖いんだけど;そしてリレ、それを早く言ってくれ;」
(…リンチ?;)
ガラハドの表情が一気に強張った。
リレ「ビビりすぎ。なにも急ぎの用じゃないんだ、釣った魚を家に置いてから行けばいいだろ。」
―エリスとハーディスの家―
ガラハド「お待たせ致しました。何のご用件でしょうか?;」ビクビク
ハーディス「なにビクついてるんだ?」
エリス「とりあえず座りなさいよガラハド。花茶用意するわね。」
(ハーディスったら、ガラハドを呼び出して何の用なのかしら?)
ガラハドは無言で椅子に座った。
ハーディス「おいガラハド、明日久々にオレと戦え。」
ガラハド「Σえ゙」
(Σそんな用件かよ!;てっきり『オレがいない間エリスとイチャイチャしやがって』とかのリンチかと思ってた。)
エリス「………。」ホッ!
(あぁ、単に手合わせしたいだけね。てっきりガラハドを半殺しかと…)
ハーディス「あ、そうだ、前にガラハドはエリスとセシルとジャスティンとで2対2で戦ったそうだな?」
ガラハド「あぁ…ハイ;」
(エリスから聞いたのか。)
ハーディス「むしろ2対2のやつしよう。したい。」ワクワク
ガラハド「Σしたいって…、どっちにしろお祖父様が相手じゃなぁ…。」
(前に砂浜でお祖父様とエリスの戦いぶりみたけどもお祖父様は前より更に強くなってるし…それに俺は訓練サボってたし。差が開いたこの状態でまず勝てるわけねーよ;)
エリス「はい花茶。」コトッ!
ガラハド「ありがとエリス。」
ハーディス「そうだな…ジャスティンとお前、オレとエリスの2対2でどうだ?」
エリス「Σちょっと、なんで私まで;それに私はハーディスとなんてイヤよ。」
ハーディス「え?なんで?」
エリス「むしろ私とガラハドとジャスティンの3人対ハーディスにしない?」ニッ!
ガラハド「エリス…前回お祖父様に負けたからってそりゃないだろ;」
(いくらなんでもさすがにお祖父様が不利だ。)
ハーディス「エリスの魔術にガラハドの剣術にジャスティンの体術が一斉にか…。オレが勝てたらもはや最強だよな!?♪」
エリス「そうだわ、あとグリーヴァも入れましょ♪4対1ね♪」
ハーディス「おい」
ガラハド「Σエリス;お祖父様をいじめるなよ!;」
・
・
・
―翌日―
ハーディス達は東の村から離れた平原まで歩いた。
スタスタ…ぞろぞろ…
ハーディス「いい天気だなー。」
ウェダ「ハーディス、本当に3人を相手に1人で戦うの?;」
ハーディス「あぁ。なんならウェダも参戦するか?」ニッ!
ウェダ「私なんて参戦しても開始直後にすぐやられておしまいよ;」
スタスタ…
グリーヴァ「ガラ兄もママもがんばれー!」
ヘルミーナ「応援してます。」
ガラハド「ま、ぶざまな戦いだけはしないようにするさ;」
エリス「いくらなんでもこの3人ならハーディスに勝てるわよ。」
(ジャスティン1人でカタをつけそうな気もするし…。)
スタスタ…
リレ「ジャスティン、気合い入ってるね。」
ジャスティン「当然!なんせお義父さんが相手ですからねっ!そして今日は下着も勝負下着と気合い入れまくりです。」
リレ「はいはい。せいぜい大怪我しないよう頑張りな。もしかすると味方の攻撃でも巻き添えくらって腕一本吹き飛ぶかもしれないんだしね。」
ジャスティン「心配してくれるんだね、ありがとう。」
リレ「こんな時にいきなり素に戻るなバカ;」
ジャスティン「ふみゅv」
リレ「これはこれで腹立つし。」イラッ!
スタスタ…
ウェダ「…でも、ハーディスが戦うとこを見るなんて何年ぶりかしら?」
ハーディス「ん?この前砂浜でエリスとオレが戦った時に見ただろ?」
ウェダ「私が来た時にはもう戦い終わってたのよ。」
ハーディス「あぁ、そうだったか。なら、今日はしっかりオレの勇姿を目に焼きつけろよ?」
ウェダ「そうね、がんばってね。」クスッ!
ハーディス「あぁ。」ニコッ!
スタスタ…
エリス「…………。」ムッ!
グリーヴァ「それでさー、バッシュって実は…」
ガラハド「へー、なるほどな〜」
(あ、エリスがお祖父様とウェダさんの何気ない2ショットにヤキモチ焼いてる;いつもウェダさんの隣にいるセシルさんも今は下界でいないしなー…。俺も他の女性と2ショットで楽しそうに会話してたらエリスもヤキモチ焼いてくれるかな?えーと、東の村の女子といえば〜……)
エリス、ウェダさん、ローザさん、ヘル子ちゃん、マリーちゃん、リレ……
ガラハド「………。」
(わかってはいたが女子少なッ!;しかもエリスが俺にヤキモチ焼いてくれそうな2ショット相手の女子はマリーちゃんぐらいしかいないような…!?;そもそも東の村って身内多すぎだ…)
グリーヴァ「ガラ兄!聞いてんのか!?」
ガラハド「えっ?;あぁ、聞いてる聞いてる;いいと思うよ、うんうん。」
(すまん、聞いてなかった;)
ガラハドは適当に相づちをした。
ヘルミーナ「えぇっ!?;」
グリーヴァ「みゅっ!♪やったー!♪」キャッキャッ!
グリーヴァは嬉しそうにはしゃいでガラハドに抱きついた。
ガラハド「ハハハ。」
ヘルミーナ「ガラハドさん、本当に聞いてました?;いいんですか?;グリーヴァ君はバッシュさんとガラハドさんの三人で寝たいからキングサイズという大きなベッドを作って三人で寝ようと言ってるんですよ!?;」
ガラハド「………みゅ!?;」
(Σなにいいぃ!?;)
グリーヴァ「帰ったらさっそくバッシュに設計頼むー!♪」キャッキャッ!
ガラハド「おいグリーヴァ…」
ザッ!
ハーディス「よし、このへんで戦ったら東の村もどこも被害は無いだろ。始めるか。」
ガラハド「Σちょ、ちょっと待って下さいお祖父様!;」
ハーディス「ん?トイレか?」
ガラハド「いえ、グリーヴァに話が…!;」アワアワ
グリーヴァ「ヘル子、あっちの岩に座って応援しよー!」タタタタッ!
ヘルミーナ「う、うん;」
グリーヴァとヘルミーナ、続いてウェダとリレはガラハド達から少し離れた場所へ向かった。
ハーディス「話など後でいいだろうが。やるぞ。」
ガラハド「…わかりました;」ガクッ!
ジャスティン「おや?お母さんがやたら気合い入ってますね♪身体中から魔力のオーラが吹き出て……」
エリス「さぁ、全力でやるわよ。」ゴオオォ…!
ハーディス「あぁ。」
(なんだかエリスが怖い)
・
・
・
―東の村―
バッシュ「いつもいつも素晴らしい出来だな。この皿、本当に貰ってもいいのか?」
バッシュはシェイドから立派な焼き物の皿を数枚手渡され、バッシュは大事に皿を持った。
シェイド「あぁ、別に構わない。好きに使え。」
エリスの息子であるシェイドは静かにそう言いながら、バッシュと一瞬目が合った直後にすぐ目をそらした。
バッシュ「…………。」ジッ
そんなシェイドをバッシュはマジマジとシェイドを見つめる。
シェイド「……なんだ?なに見てるんだ。なにかついているのか?」イラッ
バッシュ「あ、いや、すまない;シェイドはグリーヴァと顔も背丈も似ているが、中身や雰囲気などは全く違うなと思っ…」
シェイド「当たり前だろ!あんな年中3才児と一緒にするな!喧嘩売ってるのか!」カッ!
シェイドはバッシュを睨みながら大声で怒鳴る。
バッシュ「売ってなどいない;気を悪くしたなら謝る;」ビクッ!
シェイド「ったく、気を悪くするに決まってるだろう…。……俺こそ大声出してすまない。」
バッシュ「構わん、お互い様だ。」
シェイド「ふん…。」プイッ!
(何がお互い様なんだ。いや、お互い様なんだろうが、しかしなんだかコイツは…どこか偉そうだ。たしか北の国のリーダーをつとめていたんだよな。だからそんなどこか偉そうなのか?)
バッシュ「それにしてもグリーヴァを年中3才児とは、シェイドでも面白い事を言うのだな……ブフッ!」
シェイド「………。」
(なに一人で笑っているんだこの男は。なにが面白いんだ。)
バッシュ「まぁ、確かにグリーヴァは3才児っぽい態度や言動ばかりだが、時には大人顔負けの事もするんだぞ。そう、それは北の国でグリーヴァはだな…」ペラペラ…
シェイド「…………。」
(いや、帰れよ。それに大人顔負けってグリーヴァはお前よりかなり年上だろうが。しかしそんな突っ込みを言えば更にこの男と会話が広がってしまう。)
あまり人と会話するのが好きではないシェイドは、あまりにも嬉しそうにグリーヴァ自慢を語るバッシュに『黙れ』とも『帰れ』ともなんだか言えず、しばらくバッシュの気がすむまで話を聞く事になった。
・
・
・
―東の村から離れた平原―
エリス「龍的光波ー!!」ドウッ!
ガラハド「ドラゴンソード!!」ズアァッ!
ハーディス「連続龍的光波ぁー!!」ドンドンドンドンッ!!
エリス「!!」
ガラハド「まだ連続で撃てるほど魔力が残って…!」ゾッ!
エリス「くっ…!私らは結界でガードするわよ!!」ブゥンッ!
ガラハド「ジャスティ…!」
(うお!あいつまじか!)
ダダダダダッ!
ジャスティン「おおぉおっ!!ソウルブレイク!!」ブァッ!
ハーディス「ぐっ!」
(捨て身で龍的光波などおかまいなしで突っ込んできやがったか!やっぱりこいつを先になんとかしないとな…!とはいえオレの左腕はエリスにやられたし…体術メインなこいつ相手に接近戦はさすがにまずい!)
ドンドンッ!ドウッ!
ドゴオオォ…!
ズゴゴゴゴゴ…!
ヘルミーナ「はー…、すごい戦いだなぁ;」
(ハーディスさんがあんなに強いだなんて…。)
グリーヴァ「ふみゅ…」ウトウト
ヘルミーナ「あれ?;グリーヴァ君ねむいの?;」
グリーヴァ「寝るー…バッシュー、ベッドまでおんぶー…」ウトウト
ヘルミーナ「バッシュさんはここにいないよ;グリーヴァ君がバッシュさんに東の村で留守番してろって言ったんでしょ?;」
リレ「なんでバッシュがグリーヴァについてきてココにこなかったと思ったらそれでかい;」
「Σわっ!なになに!?あれってケンカ!?;」
リレ「ん?アンタ誰だい?」
オカリナ「あ、私の名前はオカリナ……わぁ!ハーレム!」
オカリナと名乗った女はウェーブがかかった茶髪の髪、メガネと緑色の瞳、そして長身かつ少し高い声で明るい性格な印象であった。
岩の上でグリーヴァとまわりにいる女性陣・ヘルミーナ、リレ、ウェダを見てオカリナはハーレムだハーレムだと連呼する。
グリーヴァ「ん〜…、あいつうるさい〜…」ウトウト
リレ「アタシはリレだよ。オカリナ、これはハーレムじゃなくて…」
オカリナ「Σうわー!///;すっっごいイケメーン!!///きゃあああぁ!///」
ヘルミーナ「Σムッ!;」
(またライバルが!!;)
ズカズカズカ!
オカリナ「ねぇねぇ!名前は?///私はオカリナ!///眠いの?膝枕してあげよっか?///」
グリーヴァ「Σわっ!近い!なんだテメーは!;」ビクッ!
ウェダ「ちょっとちょっと、オカリナさん;」
オカリナ「ねぇ!私もハーレムに入れてよ!いいよね!?///この辺に住んでるの?////」キャッキャッ!
グリーヴァ「う、うぜぇ…」
オカリナ「あーもうすごい惚れちゃったぁ〜!///えいっ!抱きついちゃえっv」ダキッ!
オカリナはグリーヴァに抱きついた。
グリーヴァ「Σっ!?;」
ヘルミーナ「Σ!!! だめーーっ!!」
ヘルミーナの魔力が急激に何倍も膨れ上がる。
グリーヴァ「Σうわバカおま…!;」
(間に合え!!)
カッ!
ドゴオオォーン!!
エリス「Σは!?;」ギョッ!
ガラハド「ちょ、お祖父様ストップストップ!;」
ハーディス「なんだ!?ヘルミーナか!?;」ピタッ!
ジャスティン「えぇっ!?一体なにが…!;」
(リレは大丈夫なのか!?)
少し離れた場所でモクモクと煙が舞っている。
エリス達は戦いを止め、顔を見合わせてからヘルミーナ達の方へ向かった。
タタタタッ!
エリス「一体どうしたの!?;」
ウェダ「げほっげほっ!;」
リレ「間一髪セーフ…!;助かったよグリーヴァ!;」
オカリナ「うっわぁ、すごいすごい!ビックリしちゃったー!」ケラケラ
ガラハド「あれ?貴女はどちら様?;それになんでグリーヴァとヘル子ちゃんは幼児化に;」
グリーヴァ「ヘル子てめービックリしただろーがぁ!;オレらを殺す気か!!;」
ヘルミーナ「うええぇーん!!ごめんなさい〜!!;」
魔力を使い果たして子どもの体になったヘルミーナは号泣し、ヘルミーナと同じく子どもの体になったグリーヴァは小さな手でぽかぽかとヘルミーナの頭をはたき、途中でウェダがグリーヴァを止めた。
ハーディス「わけがわからないんだが、ヘルミーナは何かしたのか?」
(煙たい…)
オカリナ「Σわあぁっ!!///またまたイケメンが!!///」ポッ!
オカリナはハーディスを見て無邪気にはしゃいだ。
エリス「ちょっと、何なのよ!;」イラッ!
ジャスティン「皆さんお怪我は…」
リレ「ないよ、グリーヴァが咄嗟にフルで超強力な結界はって皆を守ってくれたからね。雑草や小石すら無事さ。」
ウェダ「あの…、こちらのオカリナさんがグリーヴァ君に抱きついて、ヘルミーナはカッとなってしまい…それでグリーヴァ君が瞬時に守ってくれたんです;」
エリス「………オカリナさん、私はエリスよ。見たところ北の国にいたグリーヴァのファンでもなさそうだけれど…」
オカリナ「名前、グリーヴァ君っていうんだ〜!///子どもの姿になってもかっわいぃ〜!///」
グリーヴァ「うわあああぁん!ガラ兄〜!!」トテテテッ!
グリーヴァは咄嗟に十分過ぎる程の超強力な結界をはった事で魔力を多いに消費し、子どもの体で泣きながらガラハドに走り寄った。
ツンッ!
グリーヴァ「Σみ゙ゅっ!」ドテッ!
ガラハド「あーほらグリーヴァ、大丈夫か?;大人サイズの服を着たまま走るから…」
グリーヴァ「うわあああぁん!抱っこー!」ビースカ
ガラハド「ったく;よしよし;」ヒョイッ!ナデナデ
ジャスティン「リレ、本当にどこも痛くありませんか?」
リレ「だから大丈夫だっての。グリーヴァが幼児化する程の強力な結界だったからね。」
ウェダ「とりあえず東の村に戻りましょう。ほらヘルミーナも、大丈夫?」
ヘルミーナ「うん…」ヒックヒック
━━━━━━━━━━━━
むじゃきな性格の眼鏡っ娘・オカリナ(^ω^*)笑
またとんでもないのが来たような来てないような。
ちなみにオカリナの実の兄2人が東の村にいます。
さて誰でしょう?(^∀^*)笑
そしてグリーヴァはさりげなくバッシュに放置プレイを命じている件w
2013/12/3
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